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ABC チャンピオンシップ 2007

片山晋呉「もう、動けない…」

首位と1打差で迎えた最終18番。4メートルのバーディパットを外して、大会史上初の3連覇は夢と消えた。観念したように、秋晴れの空を見上げてそっとため息をつく。
「そんなに、簡単にできることじゃないからね」。

開幕直前は満身創痍。先週までの2試合で接戦を演じ、体は悲鳴を上げていた。それでも連日の病院通いで体調を整えて、週末までにどうにか間に合わせた。

3日目に2打差の3位タイ浮上。
しかし、この日最終日はますますスピードを増したグリーンに、シビアなピン位置。
「18番も、あのピン位置でティショットがあそこ(右ラフ)に行ったらバーディはない」。
昨年や一昨年のときのように、最終ホールで接戦にトドメを指す気力は、もはや残っていなかった。

ホールアウトするなり肩で息をつく。
「もう動けない…」。
次週のオープンウィークはアジアンツアーのバークレイズシンガポールオープンが控えるがそれについても「どうするか分からない」と、言葉を濁した。
「今週は万全でない状態ではない中で、精一杯やれたと思うが、仕方ない」とつぶやいた。

11番でボギーを打って、5位に後退。そのあと14番で、黒から白のテンガロンハットに着替える“願掛け”もかなわなかった。
7月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズはハンチング帽で優勝。
先週のブリヂストンオープンは、バイザー姿で今季2勝目。
今年はなぜか“トレードマーク”での優勝がまだない片山だが…?

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