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ABC チャンピオンシップ 2007
藤田寛之が単独首位
インパクトでフェースが開いて下りてくるのが目下の悩み。今週の月曜日、師匠の芹澤信雄に打ち明けたら「パンチショットを打ってみたら直るかも」と、言われて初日から実践していたのも奏功したかもしれない。
「今日は特に、ボールが高く上がってしまわないように気をつけて打った。でも、それが出来たのは18番だけだったけど」と謙遜したが難コンディションの中、7時30分から再開した前日の第2ラウンドの残り2ホールとあわせて、この日奪ったバーディは5つ。
第2ラウンドの18番で奥から5メートルのチャンスを決めた。
第3ラウンドの6番で手前20メートルをねじこんだ。
ティショットを「OBすれすれに打った」9番で、8メートルを「ナイスパー」。
10番の3パットは「もったいなかったけれど。よく堪えられた1日」。
この日は、朝5時半起きの長い1日も、“チーム芹澤”専属トレーナーをつとめる太田敦さんが今年から、毎週最終日まで帯同してくれることになり、体調面も万全だ。
腰の張りを覚えた前日2日目の夜は、10本の鍼をうってもらって速攻で回復するなど、思い切って戦える。
先週は6位。先々週は4位。
今年、何度も迎えたツアー通算6勝目のチャンスも「これまで10年もやってきて、いろんな経験をしているし、いまさらどうのこうのない」とは言いながら、やっぱり一番に気になるのは2打差の3位タイにつける片山晋呉だ。
今年、すでに8年連続で獲得賞金1億円を越え、永久シードが与えられる通算25勝まであと2勝。
実力の差を新幹線にたとえ、「僕がこだまなら、彼はのぞみ」と自ら表現するなど、格の違いは承知の上。
「追いかけてくる人間の中で、ダントツはやっぱりシンゴ。明日は、20アンダーに届かないと勝てないくらいの気持ちでやる」。混戦が予想される最終日に備えて気合を入れた。