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ダンロップフェニックストーナメント 2007

武藤俊憲「このままでは終われない!」

今年は、シーズン序盤に立て続けにチャンスを逃した。開幕戦の東建ホームメイトカップ3日目に2位。しかし最終日にスコアを伸ばせず7位タイ。
6月のミズノオープンよみうりクラシックでもやはり3日目に2位タイにつけた。しかし最終日が濃霧のため中止となった。
3日目にまたもや2位タイにつけ、「今度こそ」と気合を入れた7月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズは最終日にやっぱり伸び悩んで6位に終わった。

レベルアップのためにも「高いフェードを打ちたい」。
今季1勝を目標に理想のスイングを掲げ、試行錯誤を続けるうちに迷路にハマり込んだ。
「こういう弾道が打ちたい、と思えば思うほど、体は逆の動きをしてしまう」。
完璧を求めれば求めるほど、思うような結果が得られず、成績も不振が続いた。

シーズンも残り3試合。しかし現在賞金ランク45位の武藤には、上位25人に与えられる最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場権がない。

初シード元年の今年を「このままで、終わるわけにいかない」。

今週は練習日に賞金ランク1位の谷口徹に教えを請い練習場でたっぷり3時間。
腰を落ち着け延々と球を打つうちに、いよいよ谷口から「OKサイン」が出た。
自信を取り戻してコースに立った。

今週は片山晋呉が谷将貴コーチをキャディーに起用。そのため専属キャディーの新岡龍太郎さんのスケジュールがちょうど空いており、バッグを担いでもらうことになったのも大きい。
この1年間、賞金王に鍛えられたその腕は確かで、プレー面でも頼りになるばかりか、立て続けにチャンスを外したときなど「むっちゃん(武藤の愛称)、まだ次があるよ」と常に前向きな励ましに「ミスを次のホールまで引きずらなくて済んでいる」という。

“初タッグ”の記念として「今週は、(優勝賞金の)4000万円を持って帰りましょう!」と、仲良く声を揃えていた。

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