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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2007

藤田寛之「健康って素晴らしい」

ツアー優勝者と、賞金ランク25位内というごく限られた選手しか出場できないこの今季最終戦。「この舞台で元気にゴルフができること」。その喜びをかみ締めて、藤田が3位タイ浮上だ。

2週前のダンロップフェニックス2日目にひどい腹痛を覚えた。これまで3回、薬で散らしてきた虫垂炎か。はたまた大腸の憩室炎の再発か・・・。
精密検査はシーズン終了後にすることにして、残り2日間を断食と点滴で乗り切った。

しかし翌週のカシオワールドオープンはさすがに気力が残っておらず、やむなく欠場。
体重は7キロ減って63キロ。飛距離も10ヤードは落ちて、まさに満身創痍だが、それでも今大会の登板を決行したのは「今季最終戦こそきっちりと締めくくりたい」。ただその一心にほかならない。

薬で痛みを散らしながらの参戦も、幸い前日2日目あたりから食欲も戻り、気力も出てきた。
専修大学出身。前夜は、生田キャンパス(神奈川県川崎市)に近いここ東京よみうりカントリークラブ周辺のなじみのちゃんぽん店で好物の「皿うどん」をたらふく食べて英気を養い「健康ってすばらしい・・・」と、しみじみとかみ締めながら、謙虚な気持ちでラウンドしたのが良かったのだろうか。

未勝利ながら、賞金ランク8位の資格で3年連続7度目の出場権を手に入れた。3日目にして首位タイ浮上に今年、何度もチャンスを迎えながら逃し続けたツアー通算6勝目を狙っていきたいところだが、「欲を出してよいことはないんでね。この大会に出られて、しかも上位で戦えるだけで満足だ、と・・・」。
最後に無欲が吉と出るか。

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