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サン・クロレラ クラシック 2007

松村道央が最終日に69をマーク

デビュー2戦目のルーキーが、難コースのここ小樽で最終日にスコアを伸ばして自己ベストの10位タイでフィニッシュ。インスタートのこの日はスタートの10番で、上から4メートルのバーディチャンスを決めて勢いづいた。続く11番はティショットを左ラフ。セカンドも乗らず、右のラフに打ち込んだがアプローチがチップイン。
「これは、良い感じだ」とその気になった。

同じ組のミノザとスメイルにも引っ張られた。
「2人が良い感じで回っていたので、ついていこうと思ったんです」。

527ヤードの13番パー5は、残り240ヤードの第2打はユーティリティアイアンで2オン2パット。
14番でOKバーディを決めて、ますます波に乗った。

デビュー戦にして初の予選通過を果たしたのが、やはり道内で行われた先月の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」。
音読みすれば「どうおう」とも呼べるその名前のせいでもないだろうが日大時代から、たとえそれまでは調子が悪くても、なぜか北海道にくれば良いゴルフができた。

「まったく縁はないんですが、ここに来るとなんだか、良いことある気がしてくるんです」。
最終9番で1メートルのチャンスを外したのは痛いが、この日3アンダーは自信になる。

実はこの週は今年主戦場にしている二部ツアーのチャレンジトーナメント「猿島 JGTOチャレンジ II」と日程が重なっていた。
現在、同トーナメントの賞金ランク32位につける松村の心は揺れたが「せっかくチャンスが回ってきたのだから。ツアーを取るべき」とリスクを覚悟で今大会への出場を決めた。

先の“ツアー初戦”で決勝には進んだものの3、4日目にスコアを伸ばせず、最下位の69位に終わっていただけに今回、自己ベスト更新のトップ10入りに、「やっぱり、思い切って来て正解でした」と、笑顔もほころぶ。

出場優先順位49位につける松村には、ツアーに出られるチャンスはこの先もそう多くはない。
「それだけにこれからも1戦1戦大切に、体調を万全に整えて挑みたい」。
24歳にはいま経験するすべてのことが、今後の成長の糧になる。

松村道央まつむらみちお
1983年7月22日生まれ。埼玉県出身。父親の影響で10歳からゴルフを始める。中学、高校と栃木の佐野日大ゴルフ部で活躍。名門・日大に進み、4年時の2005年に日本学生ゴルフ王座決定戦を制した。
2006年にプロ転向。学生時代から2度目のQT挑戦でみごとファイナルに進出し、ランクは55位。
その資格で参戦した先の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」でデビュー戦を飾り、初の決勝進出。69位に入り、リランキング順位を49位にあげて、今週の出場権をもぎとった。
身長172センチ、体重62キロ。得意クラブはドライバー。趣味は野球とスキー。

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