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東建ホームメイトカップ 2008

連覇をねらう、上田諭尉

石川遼がツアーデビュー戦を飾る2008年のジャパンゴルフツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」。16歳の登場で、例年以上に注目が集まるのは必至だが、そこでぜひ自分も存在感を示したいと考えているのがディフェンディングチャンピオンの上田諭尉だ。

昨シーズンは4年ぶりのシード復帰元年だっただけに、地元岐阜県大垣市にほど近い東建多度カントリークラブ・名古屋で行われた同大会では気合を入れて、弟の崇宏さんをキャディに起用。
「アニキの俺よりしっかり者」という崇宏さんとの二人三脚で、プロ11年目のツアー初優勝を勝ち取った。

18番グリーンで、兄弟の熱い抱擁。初戦でいきなり話題を振りまいたが、そのあとシーズン後半は納得のいく成績が残せなかった。
「優勝できたことは良かったけれど、1年を通じた結果には満足していない」。
特に、課題は大会3日目。
予選を突破したら、週末につい気が緩んでしまう。
「決勝に進めたという安心感で、いつも土曜日にスコアが伸ばせないんです。最終日には、また気合が入ってくるんだけど、それじゃ遅い。4日間を通した気持ちの持って行き方を考えないと…!」と、反省と目標を口にする。

また今年は、持ち前の飛距離にもこだわるつもりだ。昨年のドライビングディスタンスは平均289.22ヤードを記録して、ランクは12位にとどまった。

昨年の優勝スピーチで約束した。
「ゴルフの魅力は、やっぱり飛距離。次は、誰にもまねできないゴルフで勝つ!」。
その言葉を実現するべく、このオフは飛距離アップに奮闘中だ。
「飛ばすには走るのが一番。瞬発力がつく」と、50メートルダッシュを毎日10本。
ときにプロ野球選手との交流試合などもトレーニングに組み込んで、体力作りにも余念がない。

一昨年の賞金王で茨城出身の片山晋呉を評して「東の横綱」と、上田。
昨年の谷口徹は奈良県出身の「西の横綱」。
そして自分はといえば、中部出身のプロとして「僕はそのちょうど真ん中の横綱になりたい!!」。
ぜひ昨年以上の成績をあげて、「今年は、谷口さんの賞金を抜きたい」と、目標を口にした。

そのためにも、開幕から良いスタートダッシュを切りたい。
「・・・次の2勝目が、連覇なら最高でしょう?」。
それに、今年はもっと名前を売りたい。
「去年は優勝してちょっとは有名になれるかも、と思ったけれど。1勝だけじゃ、全然足りないってことが分かったから」。
今年もチャンピオン第一号の座は譲れない。

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