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ダンロップフェニックストーナメント 2008

プラヤド・マークセンが単独首位

この日のプレーは「ほぼ完璧」。ショットもパットも絶好調で、8番パー4では右手前からなんと20ヤードもの長い長いバーディパットが決まった。

フェアウェイを外したホールは、6番アイアンの第2打で手が滑ってボギーを打った15番と最終ホールだけ。
18番パー5のティショットは右の林に打ち込んだが冷静に刻み、残り170ヤードの第3打を7番アイアンでピタリとつけた。

対して同組の近藤智弘はボギーを打って、差は2つに開いた。
単独首位で最終日を迎えるにあたり、唯一心配だったのは明日は誰と同じ組で回るかということ。

石川遼となら、少々厄介なことになるが幸い前後の組で離れた。
ホっと胸をなで下ろしてから、大慌てで付け足した。
「遼くんが嫌いなわけじゃないんですよ。むしろ性格とか、あの思いきったプレースタイルとかむしろ大好きでなんです。ただ…」。

難問は、石川について歩いてくださる大ギャラリー。

苦い記憶は10月のアジアパシフィック パナソニックオープンだ。
予選2日間、…正確に言えばサスペンデッドになった第2ラウンドの残り競技をこなした3日目の朝まで同じ組で回ってすっかり懲りた。

石川がプレーを終えるなり大移動が始まる。
しかも他の選手はお構いなしだ。
気を遣って石川自身が大きく手を挙げ「止ってください」と声を張り上げてもほとんど効果なし。
「何度言っても止ってくれなくて…」。
プレーに集中できなかったが、今回は優勝争いに専念できそうだ。

先週はアジアンツアーの「バークレイズシンガポールオープン」に出場し、次週はオメガミッションヒルズワールドカップで中国・深センに飛ぶ。

まさに世界を股にかけるタイのアイアンマンも42歳。
幼いころから家業の人力車を引いて下半身を鍛えてきただけに体力には自信があるが、さすがに年齢には勝てない。

正直言って満身創痍だが、今週は手厚いケアでなんとか持ちこたえている。
ホスピタリティの充実した今大会は、ロッカールーム奥の選手ラウンジに全国から選りすぐりのトレーナーが常時8人控える。

マークセンがこの3日間、毎日お世話になっているのは大阪で「コタニ鍼灸整骨治療院」を開業している小谷徹先生だ。
この日もさっそく15時半に予約した。
約1時間の治療でたまりにたまった疲れを一掃し、万全の体勢でいよいよ最終決戦に臨む。



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