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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2009

片山晋呉「ここで勝てたら」

今年4月のマスターズで完全燃焼してしまったのかもしれない。「いつかあそこで優勝争いする、という気持ちで、ずっとやってきたから」。
夢を実現するべく全身全霊をかけて、日本人最高の4位に入ったが、では今年は次は、何に向かっていけばいいのか。

「今は、目標を見つけるためにゴルフをしているような感じ」と、片山はいう。
2年連続6度目の賞金王も、「これは、と思える選手がいない」と感じている片山にとっては、心を燃やす材料にはならないのかもしれない。

「遼くんのような子がもう一人くらいいてくれて、3人で毎週のように優勝争い出来たら面白いのに」。
ひとり頭の抜けた存在は、ライバルの出現を渇望している。

そんな片山のモチベーションを引き上げてくれるのが、今週の舞台だ。
2年ぶりに戻った茨城県の大洗ゴルフ倶楽部は、「日本で1,2番の難しさ」。

うっそうと生い茂る松林は枝を張り、空中のハザードを作る。
海からの風は重く、ラフは足首まで埋まる深さだ。
さらに、待ち構えるグリーンはめっぽう速い。

「技術だけではなく精神力も備えている選手にしかチャンスはない。ここで勝てたら・・・」。
まして、ここは片山の地元・茨城県だ。
「そうですね、ぜひ良いゴルフをして“大洗で大笑いする”。これ、今週のテーマなんです」。
駄洒落の中に、初タイトルへの思いを込めた。

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