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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2009

選手会長が滑り込みの出場権!

出場はかなわなくても今週の最終日には、静岡県の自宅から会場に出向かなければならないところだった。選手会長はジャパンゴルフツアーの今年の顔。恒例の全員出席の表彰式兼閉会式で、1年の総括とゴルフファンへの感謝の気持ちをスピーチするという大事な任務があるからだ。

しかし、そのためだけに晴れ舞台に顔を出すなんて、寂し過ぎる。
先週は、ラストチャンスのカシオワールドオープンで、開催前の国内のみの賞金ランキングは権利のある25位には圏外の31位。

次週の切符を目指して懸命にスパートをかけた。
最終日に通算15アンダーは、ホールアウト時点で4位タイ。
結果は最終組の丸山茂樹次第となった。
もし18番でバーディを決められたら4位で並び、賞金の取り分が減り、ツアー最終戦への出番も夢と消える。

果たして丸山が、最終ホールでアプローチを1メートルに寄せて一度は諦めた。
しょんぼりとグリーンサイドから引き上げてきて、風呂場に向かった宮本を、事情を知っていた近藤共弘が追いかけた。

丸山がバーディを外したことを、伝えに来てくれた。

「涙が出るほど嬉しかった。危なくこんちゃんにチューするところだったよ」と、小躍りした。

98年と2001年と2度の優勝経験もあり、“シリーズ男”と呼ばれる。
「日本シリーズは、僕の人生そのもの。他の誰よりも熱く思っています」と、本人もその自覚がある。
「今年1年よく頑張ったから」。
今大会の出場は、年間を通じて成績を残した自身へのご褒美でもある。
今年最後の晴れ舞台に、選手として立つことが出来るのは、この上ない喜びだ。

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