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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2009

丸山茂樹が5位タイに「ナイスカムバック!」

8年ぶり8度目に舞い戻った頂上決戦は、1997年に優勝経験もあり、相性の良い舞台で日本ツアーは10年ぶりの10勝を狙う。
雨、風、寒さの三重苦に丸山も踏ん張った。あまりの悪天候に、ティショットはしっかりとフェアウェーをキープしながら、2番でボギー。さらに3番でダブルボギーを打った。
たった3ホールで3オーバーにも、米ツアー3勝の集中力は途切れることはなかった。

前日水曜日に自身のブログに「明日は辛抱と忍耐の1日になる」と書き込んだ男に二言はない。

「悲観的に考えちゃいけない。調子良いと思い込んでやろう」と、むしろ気持ちを奮い立たせた。

1997年のチャンピオンも、「これだけの天気だと、これまで持ったこともない番手を握らざるを得ない」。
厳しい条件こそ、9シーズンを戦った米ツアーを思い返した。
パワーヒッターに囲まれながら、距離の長い本場のタフなコースでもめげずに第2打で、再三ウッドを握った経験。

「それでも近所まで持っていって、カバーが出来る」という自負。
448ヤードの9番パー4は、220ヤードの第2打をスプーンでピン横につけて、パーを拾うなど「僕の持ち味でリカバリーが出来た」と胸を張る。

寒いのは大の苦手だが、厚着のラウンドはもっと嫌い。
薄着をカバーするために、アメリカでも他の選手に幾度となく笑われたミトンをこの日も「恥をしのんで」片時も手放さずショット合間に「両手を大事に温めた」という。

この日から、パターは90年代のグリップに戻して、鬼門だったグリーン上も復調の兆しが見えてきた。
イーブンパーまで戻して5位タイスタートに「ナイスカムバック!」。
雨中にマルちゃんスマイルがひときわ映えた。


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