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つるやオープンゴルフトーナメント 2009

上田諭尉(うえだゆい)が単独首位に

午前中は強い風、冷たい雨に急激な冷え込み。かと思えばときどき陽が差して、めまぐるしく変わる天候の中、ひとり別世界のゴルフを展開した。

12番で10メートルのバーディチャンスを決めるなど前半5アンダーで折り返すと、後半も勢いは止まらない。

370ヤードの3番パー4では、残り80ヤードの第2打を、サンドウェッジで直接入れた。
1イーグル、7バーディ、1ボギーはコースレコードにあと1打まで迫る63。8アンダーは、単独首位発進に「今日は出来すぎですね」と、大きな口でガハハと笑った。

「ドライバーが振れている」のは、オフのユニークな調整法の成果だ。

親友とのラウンドで自らにハンディをつけるため、パーシモンのドライバーを使って回った。これならツアーきっての飛ばし屋も、チタンヘッドのドライバーに比べて飛距離が落ちて、アマチュアにもそれほどひけを感じさせずに済む。

この方法で今年は20ラウンド以上をこなしたが、上田にはもうひとつ別の目的もあった。
いわゆる直進性を示す慣性モーメントが小さいパーシモンのクラブは、よほど真芯でボールをヒットしないと曲がってしまう。
久しぶりに引っ張り出してきたのは専修大学時代まで愛用していたクラブとはいえ、長いブランクにそうそういきなり使いこなせるはずもない。

「初めはチーピンしかいかなくて…」。
しかし次第に以前の感覚が戻ってくると、「ミート率があがってまっすぐ飛び出した」という。
再びいつものドライバーに持ち替えたときに今度は、右にボールが出やすくなったが、「そこはプロ」。長年培ったスイングは、そうそう消えるものでもない。

「逆に、以前より飛ぶようになったし、クラブの特性が分かった上でスイングできるようになって良くなった」と利点を挙げる。

今季は、谷口徹も見ているトレーナーの秋山武雄さんと契約を結んだことも大きい。献身的なケアで、ホールアウト後の疲れも即座に吹き飛び、おまけにそのあとトレーニングまでこなせるスタミナがある。

ただひとつ、問題があるとすればこんな大量スコアを出した日の夜の精神状態だ。
「テンションが上がってしまって、眠れなくなる」。
やはり1日8アンダーをマークした日に夜更かしをして、翌日に81を叩くという苦い過去がある。
二の舞を踏まないためにも、「今日の夜は飲みにいく」。
そして、コテンと朝まで寝る作戦。
すっきり目覚めて、翌日にはさらにチャージをかけるつもりだ。

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