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つるやオープンゴルフトーナメント 2009

片山晋呉が3位タイ浮上

賞金王の心はまだ、オーガスタにあるのかもしれない。「ああいう場所で4位で帰ってきておきながら、自信がないなんて嘘でしょう?」。
あの舞台で結果を出すために、全身全霊をかけてきた。自分のゴルフに丹念にヤスリをかけて磨き、形にしてきた。その成果が、8度目の挑戦でようやく出た。

「大きなものをつかんで帰ってきましたから」。
やってきたことが、間違いではなかったという確信が、片山をますます大胆にさせる。

偉業をなしとげ、凱旋した国内初戦は「これまでなら絶対に手を伸ばさなかったこと、絶対にやらなかったようなショットにも、たくさんトライしている。それが、すべて上手くいくようになっている」。

それがまた、血肉となる。
「気持ちも、技術も。いろんな面が充実して球に向かってますね」。

ゴルフをパズルにたとえ、「いままで、相当足りなかったピースがいま、どんどん埋まっていく感覚」。その快感。

いまもっとも難解なテーマは、オーガスタで優勝に2打足りなかったことだ。
「どうすれば、あのピースが埋まるのか…。誰に聞いても分からないこと。あの穴を埋めるのはかなり大変なことだけど、それを考えるのが僕の趣味だから」。

ここ山の原ゴルフクラブをかの舞台に見立て、ゲームを心から楽しんでいる。
ただひとり、別次元のゴルフを展開しながら片山が、優勝争いに加わった。

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