背中痛のため、全英オープンを欠場した片山はもっぱら療養に当てたこの３週間で、新兵器を持参した。

ちょうど長尺と中尺の間のような、微妙な長さのパターはインターネット検索からヒントを得た。

携帯サイトに「パター、イップス」とキーワードを入れると「出てくる出てくる･･･!!」。
パットに悩める人々の、膨大な書き込みの中から片山なりに解決策を検証し、往年の名プレーヤー、サム・スニードの「サイドサドルスタイル」と呼ばれるパッティングスタイルがもっとも理にかなっていることや、どこか一カ所に支点をつくって打つフォームが一番、崩れにくいと結論づけて今回、また新たな打ち方を考案してきた。

先日、久しぶりのラウンドでさっそく実戦してみたら「凄く良くて」。
好感触を得て乗り込んできた２週続きの北海道は、このパター１本しか持ってきておらず、背中の痛みも完全には晴れないという現状で、効果を発揮してくれそうだ。

ツアー通算26勝も、道内での勝ち星はゼロ。
「ぜひ勝ってみたい。しばらく試合があくと、意外と良い結果が出ることもあるのでそういうのを期待してやりたい」。賞金王は、ブランクすら武器にする。

• 片山 晋呉