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カシオワールドオープンゆかりの地で…

小田の訪問を見計らって、勇気を出して校長室までサインをもらいに来た子たちも
今回のチャリティ寄贈式の舞台となった久礼田小学校は、カシオワールドオープンを主催するカシオ計算機株式会社にとって、特に思い入れの深い場所だ。

1946年(昭和21年)、東京三鷹市に同社の前身となる「樫尾製作所」を立ち上げた今は亡き創立者の樫尾忠雄氏が、小学校のある高知県の南国市(旧・久礼田村)の出身。

同校の卒業生でもある。

校舎の窓からは、1990年に設立された「高知カシオ株式会社」の工場社屋を見渡すこともできる。

同社には、まさにゆかりの地と言ってよく「地元の子供たちの健全な精神の育成に役立てれば」との願いはひとしおなのだ。

もちろん、そこで学ぶ子供たちにはそこまで詳しい事情は分からないまでも、この日9日(月)のチャリティ寄贈式、…とりわけ小田孔明というプロゴルファーの登場を、どれほど待ちわびていたことだろう。

スナッグゴルフの寄贈式と講習会に参加した6年1組の担任の北川和野先生が証言する。
「プロが来てくださると聞くなりみんな興奮気味でしたよ!」。

5年生の横田賀嘉先生も、「そりゃあもう、プロはまだかまだか、と…。今日はインフルエンザで2人の生徒が欠席して24人になってしまって、彼らには本当に残念なことだったと思います」。

また同組は、小田がツアー初優勝を飾った昨年のカシオワールドオープン初日に、社会科見学の一環として、会場を訪れている。

「そこで出会ったプロのみなさんに、あとからみんなで応援の手紙を送ったりしたのですが、あの舞台で優勝されたプロが学校にいらしてくださるということで、本当にもう大喜びで…。ほら、見てください子供たちのあの生き生きとした顔…!!」(横田先生)。

とりわけ同学級の岡尚輝くんには、この日が待ち遠しかった。
お父さんに連れられて、自宅近くの練習場に通い始めて3年目。
ツアーきっての飛ばし屋には「どうすればそんなに遠くに飛ばせるのか…」。ぜひ聞いてみたいと当日を迎えたが結局、言い出せなかった。

そのかわりにプロのほうが、岡くんの会心の一打を見逃さなかった。
横目でそのスイングを盗み見ていた小田が、やにわに叫んだ。

「この子、一番センスあるよ!」。

今はまだ「野球のほうが面白い」という岡くんだがトッププロからの賞賛が、どれほどの自信をもたらしてくれたことだろう。
またゴルフへの興味をどれほど増してくれただろうか。

スナッグゴルフ講習会に参加した6年2組の松岡俊宏先生も「子供たちには何よりの思い出になりました」と、感謝した。

  • 贈呈式が終了するなり子供たちに取り囲まれて、校庭に引っ張り出された小田
  • ゴルフを始めて3年目という岡くん(左)のセンスを小田は見逃さなかった…!!

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