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2007年度ジャパンゴルフツアー表彰式<最終章>

賞金王を筆頭(右から3番目)に、受賞者が壇上で勢ぞろい
強い信念がある。ツアーを盛り上げるには「まずは僕ら選手がスリリングなプレーを見せること」。そのあとのファンサービスも、コース外での社会貢献活動も、それを全うしてからこそ。

「今年は試合数が減って、男子は元気がないと言われる中で、僕はまずプレーで盛り上げたいと思って頑張った。その気持ちがあったから、このようにたくさんの賞を取れたのだと思います」。

そう万感の思いを語ったのは、12月3日に行われた「2007年度ジャパンゴルフツアー表彰式」。
5年ぶり2度目の栄冠をつかんだ賞金王は、ほか3冠を達成して壇上に立った。

最優秀選手賞は、優勝回数と賞金ランキングと平均ストロークの合計ポイントによって選出される。
7月の2週連続優勝と、2度目のタイトルを制した10月の日本オープンと合わせて年間3勝。
また、どの部門別ランキングよりも栄誉があるとされる平均ストローク賞は第1位に輝いて、100ポイント獲得は文句なしのMVPだ。

社団法人 日本ゴルフツアー機構会長の島田幸作より記念のトロフィと、UBS証券会社の大森進・社長(=写真中、右)より賞金100万円と、全日本空輸株式会社の菊池克頼・上席執行役員東京支店長(=同下、右)より副賞の「ANA国際線ビジネスクラスペア往復航空券」を受け取って、「今年は最高のシーズンになりました」と、喜びをかみ締めた。

初の王座に輝いた2002年は、最優秀選手賞を含めて8部門でランク1位に。まさに独壇場の8冠も、素直に喜ぶことができないでいた。
その秋、頭部血管腫という病に倒れ、ゴルフどころか命の危険すら覚えて絶望の淵にいた。
あれから5年。
どん底からみごとに這い上がり、最後まで熾烈な賞金レースを戦い抜いて真の強さを見せつけた。
その技はますます円熟味を増して、メンタルにも磨きをかけて、40歳を目前につかんだ2度目の頂点は、何より第一人者としての責任感を感じないではいられない。
「僕には、勝つことこそが、何より最高の瞬間。来年はもっともっと優勝したい。そして、ますますツアーを盛り上げていく!」。
この晴れ舞台に駆けつけた、550人を超えるゲストを前に力をこめた。

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