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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2009
最終日は恒例の全員出席の閉会式
片山晋呉はこの日、17番でイーグルを奪い、大会主催のJT提供のイーグル賞50万円と、「ルーツ リアルブレンドロイヤルミックス1年分」を、やはり同ホールでイーグルの平塚哲二と分け合った。
初優勝の98年から毎年続いてきた勝ち星は、いよいよ今年で途切れたが、悔しさはない。
「今年は3勝したくらいの満足感があるから」。
4月のマスターズで日本人最高の4位に入った。
片山が、のっけから世界に実力のほどを知らしめた。2009年のジャパンゴルフツアーはこの男の快挙から幕を開けたも同然だった。
「来年は、また新しい目標を作ってツアーを盛り上げます」と、約束した。
そのほか、今年は石川と池田、若い2人の目覚ましい活躍と当時に、ベテラン・中堅の存在感が光った。
6月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズでツアー初優勝をあげた五十嵐雄二。
セガサミーカップと関西オープンで、年間2勝をあげた藤田寛之。
9月のANAオープンは、谷口徹。
さらに、10月のマイナビABCチャンピオンシップは鈴木亨が。
そして最後にこの最終戦を、日本ツアーは10年ぶりの復活Vで盛り上げた丸山茂樹もみな40代だ。
世代交代が進む中、若手に負けじとベテランが奮起した戦国時代。
まさにそんな激動の2009年を縁の下で支えてきたのが「この僕です」と、壇上に立ったのは選手会長の宮本勝昌。
実は、今大会は開催直前まで権利がなかった。
それでも、この閉会式ではこの1年の総括と、ファンの皆さんへの感謝を伝えるスピーチが予定されていた。
就任2年目のスピーチは、もはやお手の物。
しかし「そのためだけに、会場に来るようなことは絶対にしたくない」。
自分も選手としてそこに立つ。強い決意で臨んだ前週のカシオワールドオープンで4位タイにつけ、土壇場でもぎとった出場権だった。
大会2勝目をあげた丸山は、過去7戦でトップ10を外したことがないが、宮本もまた大会2勝と相性の良さがある。
来年は、自分こそが主役を張りたい。
大勢のゴルフファンには感謝の気持ちを。
そして、特にこの不況の中でも、トーナメントを開催してくださる主催者のみなさんに、今季全24試合の来年以降の存続を呼びかけた選手会長は、「来年も精一杯、ツアーを盛り上げていきます。そして、来年のこのスピーチは、ぜひ僕が赤いジャケットを着て行いたいと思います!」と、今大会でのV3を誓って、大会を締めた。