記事
TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN 涼仙 2012
2人のスターは悲喜こもごも
立浪さんは「よく、4万、5万人の前でプレーしていたのだから緊張しないでしょうと、いわれますが別物です。野球はプロとして、自信満々でやれたけどゴルフは違う」と、ハンディキャップは4の“アマチュア”には、緊張の連続だった。
豪打のレフティは、「どこに球が飛んでいくか分からない。ギャラリーに当ててしまうかも」というプレッシャーがまずひとつ。
記念すべき“第1打”は1番のティショットでどうにかフェアウェイをとらえて胸をなで下ろしたのもつかの間、2打目をグラスバンカーに入れ、そこからのアプローチに失敗したからなおさら「グリーン上は、独特の緊張感」。
記念すべき1ホール目はダブルボギーの幕開けに、次の2番はトリプルボギーを打つなど、出だしからつまずいた。
「僕はプロの試合で予選を通過しようなどと大それたことは思っていないので」。
せめて「70台」で回ることを目標に、奮闘が続いたが12オーバーは“ブービー”の137位に、今週の月曜日には500球を打ち込んだ練習の虫は、なおさら「もっともっと上手くなりたい」との欲求を呼び覚まされてしまった。
「明日は1打でも良くなるように。なんとか70台で回ってみたい」。
桑田さんは、「チャレンジトーナメント」で2試合の出場経験はあるが、「野球も一軍と二軍で雰囲気が全然違うがゴルフでもそういったものを感じますね」と、こちらは10番ティスタートでの1打目を無事打ち終わるなり、「もう、これで帰ってもいい!」と安堵のあまりに、思わず悲鳴をあげたほど。
そんな桑田さんの目が一番輝いた瞬間が16番だ。
213ヤードの第2打を、2番アイアンで3メートルにつけてバーディを奪った。
「試合で初めてなんです!」と、さらに18番パー5でも引き続いてツアーで2個目のバーディを奪った。
特に18番は2打目を刻んで92ヤードの第3打を、52度のウェッジで1メートル弱につけた。「楽勝のバーディでしたので。とても気持ち良かった」と、充実感いっぱいで折り返した後半の9ホールは「8番のダボがもったいなかった」と悔やんだ。
「やっぱり出るからには良いボールを打ちたいし、良いところに置きたい。良いパットを入れたい。欲との戦い。力は入るし、普段どおりには出来ないし。ゴルフはやっぱり難しい・・・」と、苦笑した桑田さん。
「なかなか出ないとは思いますが、明日はなんとか70台で回れるように、頑張りたいと思います」。こちらは9オーバーの135位からの巻き返しを期した。