本番を2日後に控えたこの日13日（火）、日本を代表するツアープレーヤー丸山茂樹は、大親友の深堀圭一郎と、メジャー初出場組の平塚哲二と神山隆志を引き連れて、97年大会以来の開催となる今年の会場ロイヤル・トルーンを下見した。

先週の米ツアーにも出場し、前日11日に現地入りするハードスケジュールにも、相変わらずのマルちゃんスマイルをふりまく丸山に、日大の後輩・神山も舌を巻く。

「けっこうすごいラフに打ち込んでも、“ありえね〜”とか言って余裕な顔で笑ってプレーしてる。僕も、あんなふうに初のメジャーを楽しめたら・・・」。

後輩のお手本にもなる“我慢強さ”は、ひどい首の故障から、みごとに復活優勝を果たした昨シーズン に培われた。

「去年のいまごろは、小指の先までしびれるほどの痛みがあって。何をやってもうまくいかず、完全に お手上げ状態。毎日、いらいらの連続だった。もちろんこれから先、痛みが完全に消えることはありえ ないけれど、いまは付き合い方もわかってきたし、あのときのことを思えば、今の状態が180度も違う 。今はたとえ77くらいたたいても、『それもまた楽しいじゃないか』と思えるんです。去年の経験から 、誰にも負けないくらいの我慢強さが身についたと思う」。

前回のメジャー・全米オープンは大健闘の末に4位タイ。あのときの流れをそのままキープしての今週の会場入りだ。

また、9年連続出場のこの全英オープンでは、初出場の96年に14位タイ、翌97年には 10位タイと2年連続 で翌年の出場権が得られるトップ15入り。2002年のミュアフィールドでは5位タイと優勝争いも繰り広げるなど、大会との相性は抜群だ。

「今のモチベーションを保てれば、必ずメジャーでもやれるはず。・・・あとは天に任せるだけ、ってところかな」。日本人初のメジャー制覇へ・・・。もう手の届くところに、丸山はいる。

写真＝丸山を囲む報道陣の輪に突然、割って入ってきたのは昨年の覇者ベン・カーチス（左）。「ヘイ、ベン！今年の調子はどう？」。いつも明るい丸山にのまわりには笑顔が絶えない。

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