記事

小田孔明と上井邦浩が心機一転の春

小田と
オフは選手たちの電撃移籍や、契約メーカー更新の話題がつきものだが、こちらも大きな決断をしたプロが2人。小田孔明と、上井邦浩が揃って使用クラブを変えた。

パワーゴルフがなんといっても特徴の2人が選んだのは、本間ゴルフ。
2人の特性をご存じのファンのみなさんには、ちょっぴり意外な取り合わせに感じるかもしれないが、実はそれは本人たちがいちばん思っていたことのようで、上井も小田も東京・有明の東京ビッグサイトで行われた「ジャパンゴルフフェア2013」の会場で、同社主催のトークショーに参加して打ち明けた。

「僕ら自身、本間さんは高い年齢層向けのクラブだと思っていました」。
特に上井は愛知県の名古屋商科大時代で活躍していたころも「正直、オジサンが使うクラブだな、と」。
その偏見が覆ったのは昨年。

仲良しの岩田寛が一足お先に本間ゴルフに変えて、ことあるごとにその良さを上井にも教えてくれたのだ。
「そんなに良いなら」と練習場で、岩田にクラブを借りて打たしてもらった。
「一発で、気に入りましたね。これなら行けるぞ、と」。

小田も、「本間さんといえば、小1のときに父のお下がりでもらったパーシモンのイメージしかなかった」。それが一新されたきっかけは上平栄道(うえひらまさみち)だった。
連覇の経験がある昨年のカシオワールドオープンで、同じ組で回って度肝を抜いた。
「上平さんに、2ホールも飛距離で負けた」。

というのも、上平の身長は158センチ。シード選手でもっとも小さいプロとしてもっぱら評判の選手はけっして飛ぶほうではなかった。
その選手に、ツアーきっての飛ばし屋が負けたのだ。
「僕的には相当ショック」。
と、同時に使用クラブに相当の興味を持った。
「上平さんのドライバーは、なんかおかしいんじゃないか、と」。
そんな疑いまで抱いてしまったという。

「でもそういえば上平さんだけでなく、本間の契約選手はみな、飛距離が伸びたともっぱら評判だった」。
そのあとすぐに、練習場で打たせてもらって噂が誇張ではないと分かって大英断。
「クラブを変えるというのはプロなら誰でも不安なものです。僕もそうです」。
それでも打てば響くようなプロサービスのスタッフの献身にも支えられ、開幕にむけた調整は、ぐんぐんとはかどっている。

「クラブを変えたから成績が悪くなったとは言われたくない。今年は2勝、3勝して頑張らないと」と、小田。
上井も「これだけスタッフの方がやって下さるのだから。僕もやらないでどうする、と思います」。チーム芹澤の一員はデビュー当時から、いまもっとも初優勝に近い選手と言われ続けて、もう8年がたつが「今年こそ優勝をつかみたい」。2人にとっては特に心機一転の春。今から揃って開幕を心待ちにしている。


  • 上井が揃って新規契約! 心機一転の春

関連記事