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2014年のジャパンゴルフツアー表彰式を開催

ジャパンゴルフツアーは先週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」をもって、2014年のシーズンは幕を閉じた。このツアー最終戦をもって、2014年度の賞金ランキングが確定した。最終戦まで持ち込まれた賞金レースも決着がついて、元祖“シリーズ男”の宮本がみごと、大会3勝目で13年ぶりの“一面復帰”を果たした翌月曜日の8日。

今年も全力で1年を戦い抜いた男たちが、一同に介した。皇居を見晴らすパレスホテル東京で行われたジャパンゴルフツアー表彰式。今季の最終戦をもって各部門別のランキングも確定して、その1位者の功績を称える晴れ舞台は日頃から、ツアーを支えてくださるスポンサーをはじめ、ファンや関係者のみなさまに選手たちが直々に、感謝の気持ちを伝える貴重な場所でもある。

先週まで見慣れたゴルフウェアをひとまず脱いで、ビシっとスーツでキメて壇上に立つ男たち。それぞれ自慢の勝負服で、ステージに立つ様はまさに圧巻・・・!

その中でもっとも輝いたのは、孔明。自身初の戴冠は、最優秀選手賞と、平均ストロークで1位部門別ランキングでは栄光の3冠達成に加えてゴルフ記者賞を受賞して、「僕にとって2014年は本当に素晴らしいシーズンになりました」。
賞金レースは先週の今季最終戦までもつれ込み、毎日眠れぬ日々も、やっと解放されたと思ったら、昨夜は大量の祝福メールに何度も起こされ、「申し訳ない」とちぎれる思いで、23時に携帯電話の電源を切らせてもらった。

「昨日は本当にぐっすり眠れました」。
もちろん、就寝前にはもっとも大切な人たちへの連絡は忘れなかった。父親の憲翁さん。最終日の前夜には諸葛亮孔明の名言をメールでくれた父。
「取ったよ」。
「良かった。頑張った結果だな」と淡々と、そばで妻は「私は泣いた〜」と、感激していた。
「オヤジはね、また正月。帰ったときに。しみじみとね」と、言いながらまた感極まる孔明だ。

今年のジャパンゴルフツアーは全24試合。昨年よりも観客動員数が増えたのは嬉しい結果だが、表彰式のあとで共に記者会見に応じた若き選手会長も言った。
「未来を見据えてこれからも自分たちの職場をひとつでも増やしていけるように、これからも選手全員で盛り上げていかなければいけない」と、力説した池田勇太の隣で孔明も、大きく頷く。

米ツアーを主戦場にする石川遼が言ってくれた。「孔明さんのショットは世界でも通用する。世界で戦う孔明さんを僕は見たい」。
光栄だと思う。「自分もアメリカでやってみたいという気持ちはある。誰でもメジャーに出て、実力をつけていくべきだと思う」。
でも、それと同じくらい、孔明は日本ツアーを愛している。
「遼と、英樹が日本ツアーの素晴らしさを全世界に広めてくれている今、僕は、まずは日本ツアーを盛り上げていけるように。20代と、40代の選手たちと力を合わせて頑張っていきたい」。36歳には日本にまだまだ取りたいタイトルがある。その最たるが日本オープンである。

また、平均70.08を記録して初受賞の平均ストロークも「次は60台で、取りたいですし、今年は賞金王でも最多優勝は、藤田さんの3勝ですし。1個取ると、あれもこれも、と思うのが人間の欲」と剛胆な笑みで「来年は、最多勝利で賞金王につきたいと思います」。
早くも2年連続の戴冠を宣言した孔明はその日、夜中の便で慌ただしくタイに飛んだ。
今週は世界中の勇者が集うアジアンツアーのタイランドゴルフ選手権。「あと1試合。気合いを振り絞って戦います」。完全オフの釣り三昧はそのあとでたっぷりと・・・。

  • 前日の日曜日は青木の労いに涙した孔明。明けて今日は満面の笑顔!
  • 若い石川(右)にも、尊敬の眼差しを向けられ「光栄です」

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