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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ 2014

孔明の心は早くもイギリスへ

今週は仮想リンクスコースだ。今年初戦のインドネシアPGA選手権から8試合にわたって繰り広げられた全英オープンの日本予選。有資格者をのぞく、“日本予選ランク”の上位2人に与えられる出場権を手に入れて、

自身4度目の舞台をまもなく控えて、「今日も昨日も、そこを意識しながらラウンドしてる」。

そういえば、最後の18番のパー5も孔明らしくない。フェアウェイから残り230ヤードは、「5ウッドのフルショットで十分に届く距離」。でも、もしこれが、全英オープンだったら? もしここが、ロイヤルリバプールだったら・・・。

迷わず刻んだ。「無理をせず、100ヤードを残して、刻んでもバーディを取れるんだというゴルフ」。孔明がリンクスコースでも実践してみたいのが、そういうゴルフ。3打目は、わずかに右のエッジに外したが、歩測にして「13歩」のバーディトライはパターで見事に“チップイン”。有言実行のバーディ締めには、「風に流されうまく入った」と、ニンマリだ。

この日2日目も、強い風が吹く中で、「こういう風なら向こうではこう打とうとか、イギリスではもっともっと深いラフから、どういうアプローチをしようとか。真剣に考えながらやっている」。

過去3度の挑戦はすべて予選落ちでも「2年前は、慌てないで、出すところは出してパーを取る。決勝ラウンドには1打、足りなかったけど、そういうゴルフが出来たから」。
攻め一辺倒では、どうにもならないのがリンクスコースで、それを踏まえて今週は持ち味を封印。4度目の挑戦となる今年はさらに進化した自分で挑みたいと、今から切磋琢磨の毎日なのだ。

初日から、2日続けて一緒に回った石川遼。「孔明さんは、昨日から3つ4つ長いパットを入れているけど、それを差し引いても素晴らしい内容。ショットも振り切れているし、自信を持ってやっていると感じた」。
「・・・そうかあ?! 俺は遼のほうが、自信を持ってるように見えたけど!?」と、この1年でまた、ひとつ進化を遂げた22歳には驚嘆しきりで「アメリカでいろんな経験をして、遼はまた上手くなったよね。大人のゴルフ」と褒め返しも忘れず、それでも確かに「僕は、アイアンがフェアウェイにあれば自信がある」と、孔明のショットのキレも相変わらずだ。

今大会の優勝賞金4000万円には「どうしても、気合いが入る」と、孔明の血も騒ぐ。先々週の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ ShishidoHills」は予選落ちの誤算に、韓国の張棟圭(ジャンドンキュ)に賞金1位を奪われた。「でもここで勝つとまた上に行けるし、悪いと差をつけられてしまうから」。悲願の賞金王獲りへの思いも相変わらず。
孔明の野望はとどまることを知らない。

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