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プレ坊主中…! 秋吉翔太の今年のノルマ
秋吉翔太はプレ坊主中…!!
初優勝から一気に2勝をあげた昨季。
国内開幕に際して、自身に課したノルマが「トップ10に入れるまで坊主」。
谷口徹には、「甘い、勝つまで坊主だろう!」と厳しく突っ込まれながらも、その効果は絶大だった。
4月の中日クラウンズでさっそく、4位タイに入ってノルマを果たすとそこから一気に弾みがついた。
6月、全米オープンの国内最終予選を1位で通過。
さらに同週のミズノオープンで初優勝を飾って全英オープンの出場権を獲得すると、その後ひと月も経たずに「ダンロップスリクソン福島オープン」での2勝目は、スポンサーに捧げる歓喜のホストVでもあった。
昨季のシンデレラストーリーにすっかり味をしめて「今年も開幕から坊主になります」。目下すっきりと襟足を刈り上げた今のヘアスタイルは、その「準備段階」といい「坊主頭はいつものバイザーもかぶれないし、慣れないキャップでのプレー。…イヤっすよ」。だからこそ、シーズンが明ければ1試合でも早く脱・坊主を実現させる、と今からその準備にも余念がない。
1月末に今平周吾とグアムで“トレ合宿”を励行。年下の賞金王と励んだ渡辺研太トレーナーの作ったメニューはまあ、きつくて直後は腕も上がらず「歯も磨けない…。あんなに激しいトレーニングを経験したのは初めてでした」。
それでも強烈な筋肉痛が、徐々に解けてくるとあきらかに体の変化を感じた。
ここ2年は師匠の孔明と、ラウンド中心の宮崎合宿が、オフの恒例だったが「今年はこのままとことん体を鍛えなおしてみよう思った」。
孔明にその思いを伝え、今年は合宿をキャンセル。
2月末に、今度は渡辺トレーナーと、マンツーマンのグアム合宿を張ることに決めた。
昨年は序盤こそ、賞金王候補と騒がれたが、終盤に失速。
そればかりか、ダンロップフェニックスでやはり2勝目を飾った市原弘大に、最多勝利で並ばれたのは残念だった。
惜しくも3勝目を逃した11月の三井住友VISA太平洋マスターズはあまりの悔しさに、報道陣の前で涙をこぼしてしまったのは不覚だった。
「自分でも泣くとは思わなかったのですが…。あそこで勝っていたら単独の最多勝だった、と」。
自身の詰めの甘さを悔やんだものだ。
心機一転取り組む今季。
「世界で活躍できる選手になるのが夢」という秋吉。
そのためにも今年は世界ランク50位内をひとつのめどに、研鑽をつむ。
「昨年以上の結果が出せるように頑張りたいと思います」。
今年も、春から坊主頭に決意を込める。