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市原弘大が宮崎県庁を表敬訪問
昨年は、ここフェニックスカントリークラブで行われたダンロップフェニックスで、大逆転の2勝目。
9番で2打目を入れるイーグルや、18番でまた入りかけた3打目など何から何まで神がかっていた、とこのたびの合宿中でもたびたび話題になった昨年大会。
期間中は1番と10番に該当するホールへの分岐点には、すでに最新の歴代覇者ボードが完成。そうそうたる面々の中でも、もっとも新しいチャンピオンとして微笑む市原の写真が一番大きなスペースで飾られ、照れくさいやらうれしいやら。
この合宿初日も、谷口徹に冷やかし気味に言われた。
「今年から“市原合宿”に、名前を変えんとあかんね」。
「…いえいえいえいえ」。
確かに、同大会での優勝こそないが、昨年5月の日本プロでは大会史上最年長によるV20を飾った師匠には、まだまだ遠く及ばない。
このラウンド中にも、めったに世辞など言わない師匠がたびたび、「弘大! 成長したね」と、会心のショットに感嘆の声をかけてくれるのもうれしい限りだが、けっして奢り高ぶらないのが市原だ。
「ありがとうございます!」とニコニコと、でもすぐ次のショットはきりりと顔をひきしめ、ラウンド後も練習場で黙々と打ち込み。
トレーニングジムで、軽々と持ち上げるダンベルはマックス130キロ!!
努力と鍛錬に励む姿勢にもまた師匠は羨望のまなざしで「弘大はまだまだ若くていいな!!」。51歳の誕生日を迎えて、無理がきかなくなったと嘆く谷口の分もとばかりに調整に明け暮れた7日間は、あっという間に過ぎていった。
そして、合宿終了2日後のこの日の18日である。
師匠ら合宿メンバーを見送り、帰宅日をずらしてひとり、当地に残った市原が向かった先は宮崎県庁。
昨年の劇的V時に素早く反応してくださったのが、河野俊嗣(こうのしゅんじ)県知事だった。
フェイスブックで、宮崎の畜産物がデザインされた市原のド派手でポップな勝負服について触れて、「丸ごと宮崎!というウェアでの勝利…」などと祝辞を書き込んでくださった。
当時のシャツの胸にもついていたブランドの頭文字の「P」は今季19年度から、キャップをかぶることが決まったブリヂストン社の「B」マークにも負けないド迫力の大きさ!!
県発祥のウェアブランド「P’MAS(ピーマス)」を着用しての勝利に「うれしい話題です」と、つぶやいてくださった河野・県知事。
同社の赤平聖茂・社長の尽力もあって、実現したこのたびの表敬訪問で改めて謝意を伝えることができた。
「知事にもぜひ、その気分を味わっていただこう」と持参した、シブいチェックのVジャケットを、表彰式よろしく県知事に着せ掛け「いつも男子ゴルフを応援していただき、ありがとうございます!」。
「今年も頑張ってぜひ宮崎をPRしてください!」と県知事から直接、激励を受ければ今季にかける思いもいや増す。
「昨年、優勝した選手にしか挑めないチャンス。11月には、ぜひ連覇を目指して頑張ります!」と、請け合った。
「毎年、谷口さんに合宿に呼んでもらったり、僕にとって宮崎はもはや第二の故郷。副賞でいただいた宮崎牛をたくさん食べて、今年もよいプレーをお見せできるように頑張ります!!」と約束した。
来月には、再び当地を訪れまた谷口らとシーズン開幕に備えて研鑽を積む予定だ。