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孔明は宮崎合宿で何しようと!?
男子ゴルフの国内開幕戦は、4月16日に始まる「東建ホームメイトカップ(三重・東建多度カントリークラブ・名古屋)」から。いよいよ、新シーズンの到来を来月に控えてプロ20年目の41歳、小田孔明は宮崎県宮崎市のレイクサイドゴルフ倶楽部で恒例の一大キャンプをスタートさせた。
プロ8年目の07年に、初シード入りにこぎつけた当初はキャンプといっても、地元福岡の同級生プロたち4、5人程度のこじんまりとしたものだった。
だが、翌年から年々勝ち星を重ねてツアー通算8勝に到達した14年に、ついに賞金王まで上り詰めた頃には20数人を優に超える”大所帯”に。
もともと面倒見がよくて、「来るもの拒まず」の孔明の性格を慕って多くの若手が集うようになった。
2月25日から3月14日までの”ロングステイ”を予定しているという今年の宮崎合宿にも、シード選手の秋吉翔太や出水田(いずみだ)大二郎らを中心に、延べ24人が参加。女子プロの卵や有望アマもメンバーに加わり粛々と、調整を重ねている。
ざっと日々のスケジュールはまず、早朝6時30分からトレーニング⇒食事⇒9時からラウンド⇒午後は自主練習⇒6時30分から夕食…という流れ。期間中はこれを規則正しく繰り返しながら、合宿地を拠点に九州各地で行われる地区競技にも遠征。
3月7、8日に、宮崎県都城市の母智丘(もちお)CCで行われる「宮崎オープン」を皮切りに、合宿メンバーで揃って会場に出かけていくという。
ちなみに、中でもその”2戦目”に当たる「大牟田プロアマ(福岡県・有明CC)」で過去7勝を記録している孔明は、大会でホストプロ並みの扱い。開催日も今や、孔明の合宿日程に合わせて決めているとかいないとか。
確かに、ツアーに出ているプロが揃って地元の試合に出てくれば活性化につながるし、プロたちにとっては合宿に実戦を絡めることで、調整の良い指標にもなる。
ゴルフは個人競技だが、メンバーでスコアや順位を競いあうことでモチベーションもより高まるし、双方にうま味がある。孔明合宿には一石二鳥どころか”三鳥”も”四鳥”もありそうだ。
知人メーカーからメンバー全員に、揃いのトレーニングシューズの提供も受けるなど、周囲の厚意も支えに2020シーズンに向けて、着々と準備を重ねる一方で、偉丈夫な孔明もさすがに恐れるのが、やはり新型ウィルスだ。
「まだ宮崎では発症者は確認されていない(3月3日現在)そうですが、メンバーたちにはとにかく手洗いとうがいを徹底、人ごみは避けるなど注意して、少しでも体調がおかしい人間が出たら日程変更や中止も」と、合宿の長として神経をとがらせる。
合宿初日にはお揃いで作ったチームウェアを着込み、若手メンバーの和田章太郎がスポンサーを通じて差し入れてくれたエナジードリンクで”乾杯”。皆でグビっと飲み干し燃料チャージ、気合を入れた。
3月4日現在は、ちょうどその折り返し地点。
「時々、合間にみんなで趣味の釣りに出かけたり、リフレッシュもほどよく取り入れるなど、とにかく前向きに頑張ってます」。
その様子は昨6月に開局した動画チャンネル「孔明YOUTUBEで何しようと!?」でものぞき見できます。