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関西オープンゴルフ選手権競技 2021

孔明の恐怖の1日。思いがけないV争い

出られただけでいーんです©JGTOimages
42歳がいま「後厄の膿(うみ)」を出し尽くしている。
3日目に「64」を出して、39位から急浮上してきた小田孔明。

この日はスタートの10番で、手前18ヤードの前足上りをSWでチップインしたイーグルから猛攻。
18番では、13メートルの長いバーディも入った。

「今日はバンカー4回とも全部拾った」と、寄せきれなかった8番でも、カラーから8メートルをしのぎ、最後は今度、8メートルのバーディ締め。

「火曜日にはもう出られないと思ったので。出られただけでいいんです」と、思いがけないV争いを喜ぶ。

賞金王になった2014年以来となるツアー通算9勝目を、2014年にV経験もある本大会で、にらめるだけでも嬉しい。

練習ラウンドから戻って風呂を浴び、上がってすぐ体の異変を感じたのは今週20日。
のどの痛みも感じて検温したら、38度の発熱だった。

「すぐにJGTOに電話で報告して病院で検査を受診」。
翌夕方に、陰性の判定が出るまで「本当に、1日中、いろんなことばっかり考えた」。

もし、コロナにかかっていたら?
「症状のことだけではなく、自分の名前が出たときの子どもへの影響とか。練習で一緒に回った選手のこと、ツアーのこと。若手のためにも、今は1試合でも多く試合が続いて欲しい時に俺のせいで中止になったら…。いろんなところに迷惑かける。終わった、と思った。本当に怖かった」。

丸1日、ホテルの部屋にこもり切り、最悪のことばっかり考えただけに、体調も平熱に戻り、出場が決まった時の安堵といったら…。

「ただ、火曜に緒に回った選手も次の日の練習ができなかったのは、本当に申し訳なかった」と今も詫びる思いでいっぱいだ。
「その2人とも、予選を通過してくれて、本当に良かった」と、胸をなでおろす。
「改めて、気を付けようと思いました」と、引き続き今も宿に帰るともう、翌朝まで外には出ない。

今回は、事なきを得たが、思い当たるふしが「いま、後厄だから」。
3年前に発症したアレルギーや、プレーに支障をきたすほどの蕁麻疹の症状など「体の変化はずっとあった。そういう年だということですね」。
6月9日の43歳の誕生日までもう少しの辛抱だ。

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