プロ5年目の昨季、芦沢宗臣（あしざわ・ひろたか）は、出場予選会のQTで、自身初のファイナルに進出。

 だがランク44位では、出場資格に恵まれずに、今週は主催者推薦をいただき、自身の今季初戦を迎えることができた。

「いっつも推薦ばっかりで、すみません…」と、済まなそうに頭を下げた。

「なんとか結果を」と恩義を感じるばかりに、「今日は、少し大事に行こうとしすぎた」と、17番の2打目でショットが地面につっかえ、もうちょっとで、クラブが手から離れてどっかに飛んでいく寸前。

それでも「たまたま前に飛んでくれたので良かった」と5メートルに乗って、バーディが取れた。

他ホールでも「ちょこちょこダフっていた」と言い「キャディさんにはドキドキしました、と言われてすみません、と」。

コース内でもお詫びをしながら最後の18番では連続バーディ締め。

ボギーなしの「64」で回れた。

開催の地元大阪府の出身で、京都の田辺カントリークラブの所属。今季初の有観客試合で駆けつけてくれた支配人の応援を受けて「頑張れました」と、いたく感謝した。

予選会を突破して出た昨年7月の「日本プロ」で2日目を終えて首位に並び、推薦で出場した「パナソニックオープン」では首位タイで最終日最終組を経験。

今季の初メンバーとして新シーズンを迎えることができたのも、「その経験が生きていると思います」と、頷く。

会場のよみうりカントリークラブは日頃から、よく回らせていただくコース。

「行っちゃいけないところ、ここがいいというところも知っている」と、地の利を生かさない手はない。

日本最古のオープン競技として名高い今大会は、京都の同志社大学時に、2度経験。「学生時代から出させていただきお世話になっています。恩返しができるように頑張りたい」。

2日目以降は力が入りすぎないように……。

• 芦沢 宗臣