先週も、世界クラスの飛距離を駆使して8月の初Vに続く通算2勝目を飾った。
怪物ルーキーの河本力(かわもと・りき)は「今週もチャンス」と、今度は2週連続優勝に目を光らせる。
理由は、なんといってもゲーム方式だ。
今大会では98年のアコムインターナショナル以来となるステーブルフォード方式を採用。
別称「ポイントターニー」ではパー0点、バーディ2点、イーグル5点、アルバトロス8点、ボギーはマイナス1点、ダブルボギー以上はマイナス3点で換算。その総得点を競う。
「まだこの競技はやったことがないので分からない。コースも、今週が初めて」という河本にとっては「グリーンの傾斜が凄くて難しい。まずはしっかりパーセーブして、バーディを獲るというよりは、ボギーを打たないマネジメントが今の僕のスタイルなので」と、慎重さは貫くとしても、いくつ打とうが失点3以上がないのは、現在の飛距離1位にとってはやっぱり有利。
「たぶん、僕に向いていると思います」と、頷いた。
先週の優勝で、賞金ランキングは6位に浮上。
同上位8選手に権利がある次週の米「ZOZOチャンピオンシップ」の出場は決まったも同然である。
姉の結さんにも「観に行きた~い」と、羨ましがられたそうだ。
「姉は大事な試合が続いている中なので来れないですが、女子プロのみなさんも観に来たいと思う試合」。
河本自身も初回の2019年と、日本開催に戻った昨年も、プライベートで観戦した。
憧れの大会での“米デビュー戦”を目前に控えて「夢ではなく具体的な目標になった。その舞台で自分がどこまで戦えるか楽しみ」と、ワクワクする。
この日5日は、主催者からJGTO推薦選手も発表され、日体大後輩の中島啓太がアマで出た昨年に続いて2年連続の出場メンバー入りを果たしてさっそく練習ラウンドの約束をした。
また、松山英樹を教える目澤秀憲コーチに河本も指導を受けており、「ケイタと3人で回らせていただきたい。目澤さんを通じてお願いしてみるつもりです」と、次週の準備も着々だ。
先週の2勝目の舞台が名古屋だったのも手伝ってか、豪打以外では、プロ野球の中日ドラゴンズで活躍した山本昌さんに似ていると話題に。
山本さんの画像を改めて検索してみて、「言われたことはなかったですけど……似てるかも!?」と、本人も納得。
今週、バッグを担いでくれる大学後輩の緑川みれいキャディにも「年を取ったらリキさんもこんな感じになる!」と言われて苦笑していた。
何かと話題の怪物ルーキー、河本力。
今年5月の今平周吾に続く2週連続Vの快挙なら、次週の米ツアーでも注目まちがいなしだ。