1番ティで8時50分からコースメンバーさんとコース所属プロが対決する。
コースメンバーさんはプロ31年目の55歳。賞金王は02、07年の2度。ツアーは通算20勝の谷口徹(たにぐち・とおる)が三甲ゴルフ倶楽部ジャパンコースの会員権を購入したのはコロナ禍の2020年。
メンバー入りし、現在ではコース役員の「監事」も務める。
対する所属プロはツアー通算6勝の46歳、近藤智弘(ともひろ)。コースと所属契約を結んで3年目に突入した。
コースメンバーさんと所属プロの同組対決は、すでに開幕前日の水曜日から、繰り広げられていた。
プロアマ戦でゲストをおもてなし、正午すぎにハーフでいったん戻ってきた近藤が見たのはクラブハウス前で仁王立ちする谷口だ。
「コンちゃん」と、近藤をいつものあだ名で呼びかけ、「1時まで待ってたのに。なんでメールをくれんのよ」。
「???・・・」。
戸惑う近藤。
確かに、谷口はときどき近藤にメールをくれる。
「僕がたまにいい成績を出したときとか、頑張ってるね、と」(近藤)。
普段から可愛がってる後輩の所属プロと試合で一緒に回れると、とても喜んでいたコースメンバーさん。谷口は、きっと今回は律儀な近藤から挨拶のメールを送ってくれる、と期待していたようだ。
しかし、待てど来ない。
谷口はついにしびれを切らして、直談判に来たらしい。
「すみません!」と、素直に謝り改めて谷口にメール。
「明日からよろしくお願いします。楽しみです」と送るとすぐ、「ボール探し、よろしくお願いします」と返ってきた。
いくつになっても本当にお茶目な大先輩だ。
そんなこんなでいよいよ始まるコースメンバー対所属プロの直接対決。
近藤が「谷口さんが勝つに決まってる」とはなから諦めているのは、実は近藤がよく回らせていただくのは、地元愛知のグループコースの京和コースのほうで、三甲は昨年、行われた「日本オープン以来。
「そんなにコースは知らないのよ・・・」。
しかも持病の腰痛で今年5月の「ゴルフパートナーPRO-AM」から離脱しており、公傷による特別保障制度の申請後、9月の「ANAオープン」から復帰してまだ4戦目。
「腰はもう大丈夫なんだけど・・・ゴルフの調子が悪いかな。ポイントは分かっているんだけど。体がこう・・・なかなか動かんな、みたいな」と、まだ試運転中。
「思うようにはいかないかもしれないですけど、せっかくなので。所属プロとしてしっかり頑張りたいと思います」と、本戦では大ベテランのメンバーさんに胸を借りるつもりだ。
ちなみに、そんな谷口と近藤の間に挟まれるのは、石川遼の弟・航(わたる)だ。
「なかなか・・・すごい組に入れていただきました」とちょっぴりビクビクするが、今週は兄・遼が体調不良できゅうきょ欠場。
「心配ですね」と気に懸けつつ、かわりに拝借した兄専属の佐藤賢和さんをキャディに従え心強い。
「谷口さんや近藤さんをよくご存じなので。よい方向に、行きそうです」と、ニコニコ歩く。
<本日のLIVE中継予定>
13:00~14:30 BSフジ