今年、河本力(かわもと・りき)が記録した平均飛距離322.58ヤードは、前年度に自身の新記録315.74ヤードをまた軽々と更新した。
「やっぱり譲れない部分。また1位になれたのは嬉しいですし、光栄なことです」と、2年連続の飛距離日本一を喜んだ。
同2位の杉原大河(すぎはら・たいが)は、同じ四国の出身で、小1からの大親友である。
プロ転向前は、2019年のABEMAツアーで先に杉原が史上3人目のアマVで片鱗を見せると、河本が2021年に同4人目で追随。
共にその年末にプロ転向したあと、昨年は河本が一気にツアー2勝でキャリアに差をつけると、杉原は2季目の今季、賞金ランクで36位に食い込み、初のレギュラー昇格を果たした。
遅れてきた“タイガ”も晴れてシードの仲間入りだ。
杉原も、飛ばし屋で知られる。
今季は、河本がほぼ10ヤード差もつけたが、来季はリキとタイガのガチ対決も楽しみだ。
追いかけっこはもちろん、総合成績でも。
未勝利に終わった今年、河本は賞金ランキングでも、ルーキーの昨季9位から44位と、大幅なランクダウンが悔しい。
「今年はパッティングにすごい苦しんじゃったので・・・そこだけ。読めないし、打てないし、入らない。パットが入らないと結果がでないと痛感した1年でした。考え過ぎたし、悩み過ぎたし、焦りもあった」と、反省する。
「オフにやりたいことがいっぱいできた」と、今年も姉の結さんらとの冬季合宿で、自分を見つめ直して戻ってくるつもり。
「モチベーションを高く持って、来年は飛距離以外にも、違う部門別で1位が獲れるように」と、見据える先には、偉大な後輩の背中がある。
石川と松山に続く史上3番目の若さで今年、賞金王に就いた。日体大後輩の中島啓太(なかじま・けいた)は来季、どんな形であれ、世界を股にするだろう。
一人では行かせない。
「僕も早くそっちに行けるように。ケイタと同じところで戦えるように頑張りたい」(河本)。
待ってろケイタ。
頑張れ、ケイタ!