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男子ツアーは連覇ならず
終わってみれば大差での敗退に「予想通りの3位という気がする」と振り返ったのは、チーム最年少の近藤智弘。
男子ツアーのJGTOチームは先週のゴルフ日本シリーズJTカップで、最終戦を終えたばかり。
「なんとなく、ほっとしてしまって・・・。テンションが下がってしまったのもある」とは手嶋多一だ。
チーム最年長の谷口徹は「ウェアも毎日、バラバラで統一感がなくて。一番、チームワークが悪かったのもうち」と、反省しきり。
シニアツアーのPGAツアーは今年、飛ばし屋揃い。それでいて、ティグラウンドは男子ツアーよりも前だった。JGTOチームに比べ、総距離にして約300ヤード近く短かった。
加えて、大会2日間とも雨模様と不利な条件が重なって、シニアチームの中からも「JGTOにはちょっと気の毒だった」との声も出ていた。
しかし、それらを差し引いても、優勝チームの戦いぶりは素晴らしかった。
「女子はここぞというときに決めてくる」と話した手嶋自身もしてやられた。
互いに1アンダーで迎えたファイナルステージの最終18番。
韓国のシン ヒョン ジュが、10メートルのバーディパットを決めてきた。
「どうにか引き分けに出来そうだったのに。最後の最後に逆転された」と悔しがる。
宮里藍にしてもしかりだ。
サードステージの最終9番、ファイナルステージの18番で長いバーディパットをねじ込んだ。
「大事な場面できっちりと決めてくる。僕らも、見習わなければいけない・・・」(手嶋)。
連覇どころか最下位の結末に「非常に楽しい2日間を過ごさせてはもらったけれど。結果には残念だった」(賞金王・片山晋呉)と、揃って肩を落としたJGTOチーム。
それでも、与えられた条件の中で最後まで精一杯に戦った。
年齢も性別も、コンディションも言い訳にせず、「みんな一所懸命にやったと思う」(手嶋)。
「昨日、手嶋さんが30ヤードのアプローチをサンドウェッジでスピンをかけずにピンに向かう球を打ったんです。そんな打ち方もあるんだなと思いました」と、感嘆の声を上げたのは横峯さくらだ。
女子もシニアも凌駕する、レギュラーツアーならではの技とパワーを随所に見せながら、今回は力及ばず・・・。
「また来年、この大会に出られるように頑張って、次こそは活躍したい」(深堀圭一郎)。
その気持ちでひとつになって、2006年度のJGTO代表メンバーはひとまず解散した。