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JCBクラシック 2007

近藤智弘がツアー通算3勝目

今年、年頭に掲げたのが「2年連続の勝ち星をあげること」。今季7戦目のこのJCBクラシックで、早々と達成できたことはもちろん嬉しい。しかしその一方で、このツアー通算3勝目は「課題がたくさん見つかった優勝」でもあった。

特にパッティング。首位タイで迎えた16番パー3で、辛くもピン左3メートルを捉え、バーディを奪った近藤に対し、平塚はティショットを大きく右へ。池に入れてダブルボギーを打った。近藤が、息詰まる大接戦から抜け出した。2打差のトップに躍り出た。

その直後の17番だった。バンカーから1メートルに寄せたパーパットは下りのフックライン。
「手が動いていなかった」。プレッシャーのためではなかった。今大会が始まる前から、そのくらいの距離にずっと不安を抱えたままだった。それが、大事な局面でもろに出た。

「不安で良いストロークが出来なかった。不安でタッチが弱くなってしまった。気持ちで負けた」。
ほかにも、同じようなミスパットをしたホールが、いくつかあったと振り返る。

さらに、2打差で迎えた18番だった。
グリーン右に大きく外した第2打は、ミスショットではなかった。やはり、これもプレッシャーのためではなかった。むしろこの週、ショットは絶好調だった。
「あれは、ボールに泥がついていたことが原因だった」。
ギャラリーのみなさんにはそのショットこそ、「失敗にうつったかもしれない」。しかしそれよりも本人が「情けなかった」と、感じていたのは次のアプローチだった。

その直前に、グリーン横のスコアボードが目に入った。そこで初めて状況を知った。
自分が2打差をつけて、首位に立っていることが分かって「緩んだ部分があったかもしれない」。
スタート前に自身の目標スコアとして掲げたのが「通算15アンダー」。
しかし「それに向かって最後の1打まで集中できなかった」。
やり遂げることができなかった「詰めの甘さ」も今後への反省点。

手放しで喜べない部分があるからこそ、また次のステップになる。

アマ時代から何かと比較されてきた、同期の星野英正はツアー2勝、矢野東はまだ1勝しかしていない。
「プロになった今ではもう、意識はしていない」と普段、口ではいいながら「同級生には、一歩リードしたからね」。
優勝インタビューではポロリと本音もこぼれ出たが、優越感に浸っているヒマはない。
「気持ちも技術もまだまだだから。もっともっと磨いて、早く次の4勝目が欲しい」。
勝ち星を重ねるごとに、近藤が貪欲になっていく。
  • 大会主催の㈱仙台放送の竹内次也・代表取締役社長より受けた真っ白なチャンピオンブレザー
  • 優勝賞金は2000万円

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