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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2007

谷口徹がただ一人のアンダーパー

最終18番で、残り200ヤードの第2打をクリークでグリーン左サイドの林に打ち込んだ。居合わせた人たちと辺りを捜索したが見つからず、セカンド地点に戻っていく谷口。

「ガッカリもしていなかった。すぐに気持ちを切り替えた」。
むしろ、「気合が入っていた」という。

改めて、7番ウッドで打ちなおした4打目は「いい球が打てた」。ボギーパットはピン奥6メートルにつけた。
ど真ん中からねじ込んで、通算1アンダーは唯一のアンダーパーで締めくくり、何度も上下に振りかざした右手。
「終わってヨシ!」と、ガッツポーズだ。

ここ大洗ゴルフ倶楽部はもともと難コースな上に、この日2日目は土砂降りの雨。
「ドライバーで打ったら、あっちこっちに曲がる。途中から、諦めた」。
ドライバーと比べたら、20ヤードは飛距離が落ちるのも構わずに、握ったのは4番ウッドだ。

「たとえ200ヤード残っても、林の中に入れるよりもマシ。15ヤード先に行ったとしても、ラフよりフェアウェーから打ちたかった」。
手堅い攻めに徹してミスを最小限にとどめた。
7番と17番で2度のチップインもあり、ベストスコアの69をマークした。

第1ラウンドで、単独首位に立ったのは先週のマンシングウェアオープンKSBカップ。
しかし、最終日に結局13位に沈んだ。
「最近、失速ばっかりで嫌気がさした」。
しかも、優勝を飾ったのは15歳の高校生だった。
「なにくそ、という気持ちが足りなかったかもしれない・・・。僕らにも、責任がある」。
それだけに「今週は必死にやっている」と、谷口。

今週のコースは「勢いだけじゃ勝てない。飛ぶだけでもダメ。メンタルも含めて、マネジメントができないと」。
加えてショットの精度と小技。まさに総合力が問われる舞台こそ、自分のゴルフが生かされると思っている。
「今週はアマチュアには勝てないよ!」と言い切ってはみたものの、気になるのは「杉並フィーバー」だ。
石川遼くんの2つ上の先輩の薗田峻輔くんが、健闘している。
この日3オーバーで、みごと予選突破を果たしたと伝え聞くなり声が裏返った。
「おぉ〜上手いね、大したもんだね、実力あるね!」。
こうなったら、絶対に今週は負けるわけにいかない。「舐められないように・・・。威厳を見せないとね!」。
改めて、気合が入った。

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