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The Championship by LEXUS 2008

近藤智弘は19位タイに

近藤のキャディバッグを15万円で競り落とした鶴見さん(右)は「もう、嬉しくて死んじゃいそう」と感激!
後半の3番でイーグル。残り275ヤードの第2打を、スプーンで12メートルに乗せてこれを決めた。「ショットは上向き」。しかし、その分パッティングに精彩を欠き、最終9番でも1メートルの絶好のチャンスを外して「今週はパットが全然読めない!」と悲鳴をあげた。

最終日を前に、「もう諦めた」と宣言したのは決して後ろ向きな意味ではない。
「入らない、と思ったらカリカリして余計にダメだから。ここはもう入らないもんだ、と開き直るんですよ、良い意味で」。

そして心の奥底で誓う。
「最後まで絶対に諦めない」。
ホストプロとして、最終日もできるだけ上を狙っていく。

熱狂的なファンの期待も裏切れない。

栃木県の病院で麻酔科の勤務医として働く鶴見友子さんは、近藤の18ホールに声援を送ったあと競技終了後に行われた丸山とのトークショー&チャリティオークションに参加した。

ポケットには、この日の朝下ろしてきたという1ヶ月分の給料が入っていた。
他のファンとの激しいバトルの末に、近藤が提供した愛用のキャディバッグをなんと15万円で競り落として「意外と安くて良かった」と、ホっと胸をなで下ろした。

ファン歴5年。
わざわざ北海道の大会まで駆けつけるほど心酔している。
スタッフに促されて進み出た18番グリーンで、「近ちゃんのどこがいいの」と丸山に水を向けられ「プレースタイルとか・・・すべてが好きです」と、真っ赤な顔で告白した。

「そこまで言われたら、ハグしなくちゃ」と丸山に言われた近藤に、肩を抱かれて記念撮影に収まって「嬉しくて、もう死んじゃうかと思った」と、鶴見さん。
ギャラリースタンドの陰で余韻に浸り、大事そうにキャディバッグを抱えるその手が細かく震えてい
た。

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