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カシオワールドオープン 2002

「柔軟性は、ツアーでも、5本の指に入る」

ドライビングディスタンスで今週、「ぶっちぎりのトップ」尾崎健夫が単独2位浮上

今週、5番、13番のドライビングディスタンス計測ホールで、2日間平均331.50ヤード飛ばして、ダントツのトップ。
しかも、ただ、遠くに飛ばすだけではない。
「常に、フェアウェーの真中を割ってんだ。普通、320ヤード以上も飛ばしたら、それなりに、曲がるもん。それを、きっちりフェアウェーキープするなんて、そうそうできることじゃない。すごいでしょ? 俺ってけっこう、イケてるでしょ?(笑)」
先週のウッズにも、「飛距離で勝った」と、ジェットは、嬉しくって仕方ない。
ホールアウト後のインタビューでも得意満面、背筋を伸ばした。

この夏、「ふと、トイレでひらめいて(笑)」、毎日のトレーニングを、筋力アップ重視のものから、身体の柔軟性を上げるストレッチに変えた。それは、股関節や、足首、膝などを柔らかくしなやかに保つためのメニューで、名づけて、「パワーストレッチ」(健夫)だ。
ジェットの特徴でもある、豪快なスイングは、「下半身の柔軟性がないと受け止められない」。
しかし、「もともと、尾崎家は関節が硬いし」、関節の柔軟性は、年齢とともに、ますます、衰えていくばかりだ。
最近、「大きなショットで、安定性がなくなってきた」と感じたジェットは、そこに、目をつけた。
「柔軟性にも、スタミナが必要」と、1日1時間はストレッチに時間を割くようになり、「おかげで、あと5年は続けられる身体になってきて、いまや関節の柔らかさはツアーで5本の指に入る、とまで言われているんだよ」
しなやかな身体で、豪快かつ安定したショットを繰り出して、8番、13番、18番の3つのパー5では楽々2オンのバーディ。
66で回って単独2位浮上にも、「すごいでしょ、イケてるでしょ?(笑)」と再び胸を張ったジェット。
「ドライバーショットが良いから、まあこのくらいは出る、とは思っていたけどさ!」。

2年半ぶりの優勝については、「まだ、そこまで確信が持てないよ」と言いつつも、今週、確かな手ごたえを掴みつつあることは、はっきりしている。

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