記事

カシオワールドオープン 2009

連覇を狙う、小田孔明

開幕前に、子供たちと交わした約束は果たせなかったが「昨年覇者らしいプレーを見せたい」と小田
ディフェンディングチャンピオンが、思い出の地に再び足を運んだのは、日本ツアーは開幕目前の今年3月。昨年11月にツアー初優勝をあげたカシオワールドオープンの地元・高知県の南国紙にある久礼田(くれた)小学校に、スナッグゴルフセットを寄贈した。

そこで子供たちと一緒にスナッグゴルフに興じた。
「小田プロ、小田プロ」と熱烈歓待を受けて、すっかりその気になった。
子供たちの無邪気な笑顔につられて約束していた。

「今年の目標は年間3勝。11月の大会では、連覇を達成してみんなの前で賞金王を決める。そういう状況でここに戻って来たいです」。

そして、シーズンがあけるなり、開幕戦の東建ホームメイトカップでツアー通算2勝目。
ますますやる気になって、自身初の賞金王獲りを胸に誓ったものだ。

当時を振り返り、苦笑いで言った。
「ああ、そういえば…。そんなことを言ってましたね」。

現在、賞金ランク7位は確かに昨年の13位を大きく上回る。
しかし、現在獲得賞金約7500万円は、石川と池田の若き賞金レースに割って入れそうにない。
しかもここに来て、「体がかちかち」。
疲れから、筋肉が強ばって特に得意のパットでも柔らかなタッチが出せない。思うようにスコアが作れない。

今年31歳の年齢を痛感するのはこんなときだ。
「やっぱり、最後は若さがモノを言うのかな……」。
シーズン終盤を迎えても、さしたる故障もなく好調を維持している18歳が羨ましい。

だが、子供たちの前で弱音を吐くわけにはいかない。
賞金王は、夢と消えたがせめて今週は「ディフェンディングチャンピオンらしいゴルフを見せたい」。
その結果の大会史上初の連覇達成となれば本望だ。
また、勝てば自身初の獲得賞金1億円も達成されるなど、闘志を燃やす材料には事欠かない。



関連記事