なんとも息の長いプロである。もちろん杉原には遠く及ばないものの、プロテスト合格が1962年だから、今年はプロ生活29年になる。そして年齢は47歳。この間、国内15勝、海外（アジアサーキット）3勝。最後に勝ったのが84年の三菱ギャランだからもう5年以上も優勝していないのだが、昨年だってダンロップオープン4位、ブリヂストン阿蘇6位、三菱ギャラン7位など、ベスト10入りが5試合もある。「もう年だから3日目までは元気でも、最終日までは持たないよ」などと冗談を飛ばすが、どうしてどうして若手を凌ぐ頑張りを見せる。ただ、やはり猛暑の中では疲れるようで、昨シーズンも7月から9月中旬までの間、9試合して棄権2、予選落ち4試合があった。日本プロゴルフ界の大功労者である中村寅吉の一番弟子の安田。若い頃からショットメーカーとして定評があり、特にアイアンの切れ味はピカ一といわれたもの。そのテクニックはまだ衰えを見せてないから、昨シーズンもパーオン率63.86は19位、平均ストロークだって72.66の28位につけている。往年のショートパットにしびれるのが別な意味での人気の要素でもあったが、昨今はパットも好調。貴重なプレーヤーである。＜1990＞