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コカ・コーラ東海クラシック 2010

井戸木鴻樹は「頑張らんといけません」

満身創痍で上がってきた。
この日は深いラフからのショットで、もう20年以上の付き合いになる左手首の「手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」が痛みだしたばかりか雨模様の天候に、2008年にテレビの収録で訪れたマレーシアで、ランニング中に凹みに足を取られて激しく転倒した際に骨折した右足甲が、うずき始めた。

「途中から、早(はよ)うホールアウトしたくてたまらんようになって・・・」。痛みをこらえて執念で回りきったばかりか、この日初日は2アンダーの4位タイ発進だ。

自称「ツアーいち飛ばないプロ」は、「7番で210ヤードしか、飛ばんかった」と自虐的に、その分過去5回のフェアウェイキープ率1位の安定感で、コツコツとホールを積み重ねて「このコースは、曲げたら即死ですから」と、笑顔で胸を張った。

昨年の賞金ランキングは47位で、シードに復帰してきた今年はまだ、さしたる結果も残せておらず、今季の賞金ランクは現在82位。

今シーズンは残り9試合となり、うかうかしてはいられない。
「体は痛いところだらけやけれど、頑張らんといけません」。
48歳が、難コースで気力を振り絞る。

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