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東建ホームメイトカップ 2013

賞金王は4位

ツアー初優勝を飾った塚田は43歳。昨季の賞金王と同い年だ。塚田にまけじと、4位タイにはその藤田と、谷口徹。賞金レースを争った2人が初戦から、さっそく仲良く肩を並べた。今年もアラフォーの活躍を、大いに予感させるこのツアー開幕戦だった。

もっとも、3人とも本調子ではなかった。
塚田は既報とおりで谷口も、大会週の月、火曜日と、風邪を引いて2日、寝込んだ。それでも「開幕から欠勤したくない」。這いつくばる心境で、初戦を迎えるなり連日の冷え込みにも、この日の最終日も猛烈な寒風にもめげずに3アンダーの68をマークした。

藤田はマスターズから、帰国直後の時差ぼけは言うまでもなく、加えて2月に発覚した肋骨の疲労骨折の痛みがぶり返していた。そこに季節が逆戻りをしたような天候が、追い打ちをかけた。

「2日目あたりから痛いな、と」。

連覇がかかった次週に、さっそく病院の精密検査の予約を入れた。オーガスタですっかり見失って帰ってきたスイング。「でも、今はゴルフどうこうよりも、体を調べてみないと」。とてもプレーには、集中出来そうにもない状況である。

その中で、このスコア。

6バーディ(2ボギー)の67は、得意のパッティングが冴えた。この日最初のバーディは、4番で8メートルをねじ込んだ。そこから3連続のあとの7番では猛烈な風の中で、4メートルのパーパットをしぶとく拾った。
終盤の17番パー5は、3メートルのイーグルチャンス。
「これを取れば(優勝も)分からない」と、やにわに2004年以来の大会2勝目も視野に入れたが、ここと、最後の18番でもフェアウェイ右のバンカーから7メートルに乗せたバーディトライは「入ったと思ったのに」と、ボールはのぞき込むようにカップの淵で止まって悔しがった。

優勝には届かなかったが、賞金王の底力を見せつけるには十分の奮闘ぶりにも「若い選手がもっと強くなっていかないと!」。昨年のツアー最終戦は3連覇で気を吐いたベテランは、さっそく開幕戦からまた若手に奮起を呼びかけていた。

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