Tournament article

ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2013

谷口徹が首位キープ

単独首位から出た大会2日目は、出だしで「今週は、これでもう終わったと思った」。2番の2打目はフェアウェイの真ん中から狙ったにもかかわらず「右のバンカーに飛んでいった」と、ひどいミスショットで連続ボギーを打って、「二度とここには帰って来られないと思った」。

大会史上初の3連覇も、最多の大会4勝目も、これで可能性は消えたかと思った。「前半は苦しかったので・・・」。それでも雨が降りしきる中で、「前半はとにかく我慢、我慢、我慢、我慢・・・のゴルフ」。
なんとかこらえて折り返すと、10番からやにわに息を吹き返してきた。

6㍍のバーディチャンスが最後のひと転がりで、コロンとカップに沈むと「また元気を出すきっかけに」。そこから怒濤の4連続バーディで、2日目も首位を明け渡さずに済んだ。
「前半にこらえたのが、後半につながった」。
ここに来るまでは得意のパットも「全然、入らない」とぼやいていたのに、やっぱり相性の良いコースに来れば、「なぜかキレイにラインが読めているし、調子うんぬんよりも、気持ちの問題かな」とも、思えてくる。
パットが決まるから、グリーンを狙うショットにも気持ちの余裕が出てくる。
「5.6㍍に乗せておけばいいと思える」。昨年、一昨年の感触も、日に日に蘇ってくる。

日に日に、いつもの谷口節も戻ってきた。
最終ホールの3打目を直接入れる劇的連覇を達成した昨年は、18番のグリーンサイドで手荒い水シャワーで師匠を祝福してくれた可愛い弟子たち。
でも今年は、武藤俊憲も松村道央も「カットっぽい」。上がって来るなり、弟子のスコアチェックに「エ〜ッ、今年は優勝しても誰もいない。優勝しても寂しいなあ・・・」。弟子2人の予選落ちを嘆きつつも、すでに最終日の自分の勇姿がこの人の脳裏にはあるようだ。

関連記事