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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2013
谷口徹が代打の神様に感謝
今年限りで現役引退を表明した“代打の神様”は、人を褒めるのも上手だった。
谷口の頬が、照れ臭さでほんのりと染まる。
桧山さんが、谷口とのラウンドについてこんな風に表現した瞬間だった。
「プロの中でも一流選手。そんな方とラウンド出来たことは、本当に良い宝物です」。
「・・・世間では、そんなこと言われたこともないのに」と、いつも強気の選手が顔を真っ赤にして恐縮しきり。
それでもとどまるところを知らない桧山さんの褒め上手は「ご一緒して分かったのですが、なんといっても谷口さんには品があります」とは、本人も自認する“教え上手”はラウンド中も、1打ごとに身振り手振りで懇切丁寧に、桧山さんにアドバイスをおくる様子は、確かに桧山さんのおっしゃるとおり。
「今日は谷口さんにいろいろ教えていただいて、ほんとうに勉強になりました」と桧山さんが感謝を寄せれば「僕も桧山さんほどのパワーがあれば、タイガーとも、松山とも勝負してやります」と今後は、趣味のゴルフをもっと極めて、たとえば今週の月曜日には、予選会のマンデートーナメントに挑戦した矢野燿大さんのように、競技ゴルフにも挑戦してみたいと切望する桧山さんの今後に谷口も、太鼓判だ。
先週は、大会史上初の3連覇と最多の4勝目を狙ったブリヂストンオープンで最終日に「プロ人生初」というシャンクを打って、7位タイに沈んで、あの1打の嫌な感触が、なかなか拭えずにいたが、この日は桧山さんと互いにほぼ初対面とは思えないほど息の合ったチーム戦で、それもだいぶ払拭された。
2000年に優勝経験もある思い出のコースで、先週の悔しさを完全に吹き飛ばせれば。