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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2013
メジャー制覇!! 井戸木鴻樹が日本ツアーに今季初参戦【インタビュー動画】
あの快挙から、すでに半年あまりが過ぎようとしているが、今週は今年初めて会わせる顔ばかり。自分よりもうんと年下の選手たちから祝福と、賞賛の嵐に改めて感じるタイトルの重み。
「実感は、まだ抜けきっていない」と、全身を貫くようなあの喜びと感動が、思い出のコースでも再びわき起こってきた。
ここ茨木カンツリー倶楽部はかつて、12番ホールから見上げる団地に住んでいた。「小4のとき、ここで初めてクラブを握った」。中学を卒業するまで、練習をさせてもらった。「懐かしい場所。このコースがなければ僕は、いまここにいない」と言い切るほど、思い入れのある舞台は、2011年にベント芝のワングリーンに改造されて、「グリーンの形状も変わっているし、距離も伸びて、見たこともないティグラウンドもある。雰囲気は昔とちょっと違う」と、新しくなってからは、ほとんど初体験といってもいいが、それでも全体のレイアウトや名門コース独特の趣きは、いまも変わらず「打っちゃいけないところは全部わかる」と、言い切れる。
この日の練習ラウンドは、前半の9ホールはひとつ前でスタートしようとしていた小平智と、川村昌弘に「俺も入れてくれよ」と、若手に混じり、「いま旬の選手と回った」と目を細め、予選ラウンドでは日本アマ覇者で、大阪学院大4年の大堀裕次郎さんとの直接対決には「楽しみ」と、51歳の心も躍る。
大ベテランが、米シニアツアーでさえも「パワーヒッターにまみれて、嫌になるくらいに飛距離で置いていかれてその中で、辛抱を覚えてきたと思います」と、真摯に語る。
昨年は11月のブリヂストンオープン以来のレギュラーツアーで、「目標は、パープレー。ボギーは出さないように。その中で、どれくらいオマケが出てくれるか」。井戸木にとっては、いわば“原点”のこの舞台で「幼いころお世話なった、恩返しのつもりで頑張らしてもらいます」と、謙虚に挑む。