前日３日目にも言っていたとおりに「“２位”は守ったでしょ！」とは、精一杯の強がりだ。過去６勝とも逃げ切りＶの男は、やっぱり今回も逆転Ｖとはいかなかった。

もはや４打差をつけられて迎えた最後の18番は、「負けても最後の意地は見せないと！」。2.5㍍のバーディ締めが、せめてもの見せ場。
トレーナーが同じ飯田光輝さんという縁で、今週は宿も、練習ラウンドも食事もいつも一緒の後輩は、近頃はショットが切れて、小田の目から見てもいつ勝ってもおかしくない状態というのは感じていた。
「勝つ勝たないは、時の運ですけど今日の佳則は、付け入る隙がなかった」。

それでもしいてつけ込むチャンスがあったとすれば、前半の最終ホールの９番。イーグルを奪って藤本に１打差まで詰め寄った。そこから一気に攻め込むつもりが後半は２個のボギーが響いて、可愛い弟分の逃げ切りを許した。

今回も、ジンクス通りの結末となったが「負けたけど、次につながるゴルフはできた」と後輩の２勝目も、満面の笑顔で祝福した。

• 小田 孔明
• 小田 孔明