Tournament article
長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ 2014
孔明が最終日を前に首位獲りに成功
最後の18番は、グリーン横のVIPテントでミスターが見守る中で、この日も手堅く刻んだのは、もはや全英オープンのためではなくて、優勝賞金4000万円がかかった今大会で勝つためだ。
「アゲンストの風が吹いていて、今日も非常に難しい1日。池にでも入れてボギーで並ばれるよりは、明日のために1打でもリードして終わりたかった」。
過去7勝のうち、6勝が逃げ切りVで、そのジンクスもようやく今年の関西オープンで破ったが、相変わらず得意のVパターンであることには変わりがない。
昨年は、やはり北海道で行われたANAオープンで6勝目をあげて、得意の大地で「明日は“連覇”を狙います」。
独特の洋芝は、粘っこく絡みつく芝質にフライヤーはしずらいと言われるが、屈強がウリの孔明は「僕はラフからどのショットもフライヤーを計算している」。たとえボールがすっぽり埋もれても、「僕は上から打って、はたけば根こそぎ持っていける」という自信。「北海道が大好き」と言い切るゆえんでもある。
いつもは、最終日の日曜日に駆けつける長嶋茂雄氏。石川遼と、松山英樹が久しぶりに揃った今年は、土曜日のこの日は午後からコース入りして、ゲームを観戦された。
最終組で上がってきた孔明も再会を果たして感無量。緊張しきりで頭を下げると、3日目の首位獲りに「良かったね」と、声をかけられ気持ちも上がる。
もっともアグレッシブなプレーをした選手に贈られる長嶋茂雄賞100万円を尾崎健夫と分け合ったのは、2007年。
最終日は山下和宏と、石川遼との最終組。「今週は英樹もいて、大会が盛り上がっている。その中で、優勝できたら嬉しい」と、今年はぜひ、若い2人を差し置いて、ミスターから優勝杯を受け取りたい。