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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ 2014

小田孔明は「語りたくない・・・」

饒舌な勝者を背に、重く口を閉ざした。2位に破れた孔明は苦笑いで「語りたくない。疲れた・・・」。
返す返すは本戦の18番ホールだ。「遼が、しっかりとバーディを取ったのが、流れですかね・・・」。

石川とは予選ラウンドから同じ組で回り、一度はふるい落としたと思った。しかし、最終日に再び最終組で相まみえて、2打差の3位から逆転Vを食らった。最後の最後に追いつかれた。

本戦の18番で、石川に約90センチのバーディを決められたのに対して、孔明は、4メートルのバーディチャンスを外してみすみすもつれこんだプレーオフ。

「1,2ホール目までは勝ちパターンに持っていったつもりだった」。
特に2ホール目は2オンに成功した孔明に対して石川は右のバンカー。孔明が先にバーディを奪い、石川の2.5メートルのバーディトライを待つパターンに、続く3ホール目で一気に決着をつけるつもりが「3ホール目は、グリーンを狙えなかったのが残念」。

ティショットは互いに右の深いラフに打ち込み、先に刻んだ孔明の2打目は「フライヤーをした。跳ねて、思ったより前に飛んだ」と、あわや池ポチャも淵ギリギリに残ったのは良かったが、中途半端な距離からの3打目勝負は、先に石川に2.5メートルのバーディチャンスにつけられて、プレッシャーをかけられた。

対して孔明は寄せきれずに長いバーディトライも決め損ねて石川に、勝利を譲った。
そもそも、本戦の72ホールで「11アンダーにする」と決めていたのを実現させなかったのが、誤算だった。石川を完全にふるい落とすにはツメが甘かった。
「もういいや、疲れた・・・。2位は疲れる」。
これで、再び賞金ランキングは1位に返り咲いても、孔明にはなんの慰めにもならない。

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