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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2018
2年ぶり3度目のリンクスへ!! 市原弘大が全英切符を獲得
さらに今週は、今季海外初戦からスタートした日本予選の最終戦。それまでランク1位を走っていた“師匠”を蹴落とす形となった。時松と共に、谷口徹を抜いて12年と16年に次ぐ、3枚目の全英切符を手にした。
「思い入れのあるメジャー」である。
前回は、初の予選通過に喜ぶ父と一緒に涙した。
「他にもロストバゲッジしたりなんだり。思い出だらけのメジャー。今年のカーヌスティは、行ってみたいと思っていた」と、何よりの誕生祝いを自分に贈った。
アンカリングの禁止が施行される2年前に、一度は封印した。21歳から愛用する長尺パターを再び施行年の2016年に持ち出したのは、その年マスターズで活躍したドイツのランガーに刺激を受けたから。
ボロボロにすり切れるギリギリまでグリップを取り替えないのは「手の感触が、変わってしまうのが嫌だから」。
試合で使うクラブやボールはまず、自分でゴルフショップやネット販売で、身銭をはたいて試してみる。
「自分でお金を払って、しっかり試して、メーカーさんにはその上で、使わせて下さいとお願いしたほうが忖度がない気がして。面倒くさい男なんです」。
こだわりの男は今年、開幕までに3セットを購入して使用クラブを決めたという。
10年来のつきあいになる湯浅文乃トレーナーは昨年は谷口、今年から近藤と、立て続けに大物と契約を交わして大忙し。
市原が一番、古株なのに「歳は一番下だから」と、試合前後の施術は、必ず先輩に順番を譲る。
そのために、大会2日目は市原がケアを終えたころには日付がすっかり変わっていた。
「そういう市原プロの心遣いも、今日で報われた気持ちです」と、湯浅さんは喜んでいた。
今年のツアープレーヤー日本一は律儀で実直で、気配りの男。
偉業をなしとげ、「5年シードは重い。それに恥じないプレーをという責任も出てくる。優勝は嬉しいですが、これからはさらに気を引き締め次に切り替えやっていきたい」。
謙虚な男は勝っても浮かれる風はまったくなかった。