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日本プロゴルフ選手権大会 2018
藤本佳則が困惑の単独首位
「自分がなんでこんな位置にいられるのか。全然分からない」。
同じ奈良県出身で、1打差2位につけた谷口徹も「藤本くんは、最初ちょっと調子悪かったみたいやけれど」と周囲にも分かるくらいに、国内開幕2戦目から2試合連続の予選落ちも味わった。
「感覚的には今週も、予選通って良かったなくらいのゴルフ」と一番本人が首をかしげるほど、ついこの間まで、ショットに不振を抱えていた。
「人が見たら分からないくらい。本当にちょっとのことやけど。悪くなったときの波が少なくなれば、とスイングで少し変えたところがあった」とこのオフに取り組んだ。
ほんの少しの手直しは、シーズンが開けて最初の3週間は「練習では出来るけど、試合では動きが作れなかった」と、上手くはいかなかった。
昨年のドライバーを引っ張りだしたり道具も含めて、以前のイメージに戻し、徐々に感覚を取り返してこられたとはいっても、まだ途上の段階では「そんなにすぐには自分の体に染みついて来ない」と、悩みながら迎えたこのプロ日本一決定戦だったから、3日目の首位獲りには自分が一番驚いた。
戸惑いとは裏腹に、2日目を終えた時点のフェアウェイキープも、パーオン率も1位だ。
難コースでこそ、力を発揮する。
メジャー制覇の喜びは、6年前のツアー初優勝で、すでに知った。
2012年の「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」で勝った際に実感した。
「5年シードというよりも、日本タイトルというのは選手誰でも欲しいし魅力あります」。
ツアー通算なら5年ぶりの3勝目がかかる。
久しぶりのVチャンスも、最終日は相変わらず大混戦の予感に「自分にはあんまり期待しない。ちょっとずつ調整して、いいゴルフが出来るように、いい状態で迎えられたら」。
喉から手が出るほど欲しい。自身2つめのビッグタイトルは、謙虚に挑む。