正午ちょうどにコースに出たこの日は、同伴の星野と桂川の3アンダーに対して、1オーバーからのスタート。
「みんな上手すぎて…レベルが高すぎて…蚊帳の外にはならないように。必死でした」と、挽回につとめながらも曲げない男の胸算用。
「朝からの雨で、距離は長くなるけどグリーンは止まる。ロングアイアンでも突っ込める。まずは1番で実験的に」と、スタートホールの2打目を1.5メートルにくっつけバーディ発進に成功。
「そこから、あまり大きなミスなく回れた」と、さらに5バーディを重ねて迎えた終盤、大洗の鬼門ともいわれる上がり3ホールで深い霧にのまれた。
「16番あたりから、ほぼティショットが見えない状態」。
手探りのラウンドとなったが、最後の18番でも第1打はやっぱりきっちりフェアウェイだった。
8アイアンを持った160ヤードの2打目はピンそばに着弾した。
2.5メートルのチャンスも逃さず、2打差の2位に急浮上した。
直前の世界ランク100番入りで、次週「全米プロ」の出場資格が巡ってきたのはつい先週。
慌ただしく準備をして今週の大洗に来た。
15日、大会最終日の日曜日は、18時半の飛行機を予約しており、もし2連勝でもしようものなら本当に、いろいろとっても悩ましい。
「まだ2日目。考えるのはまだまだ早い」と、妄想を打ち消したが2日目の急浮上で、嬉しい悲鳴がやにわに現実味を帯びてきた。