賞金2位の桂川有人(かつらがわ・ゆうと)と日大同期で、寮は同部屋。
期待のプロ2季目。
清水大成(しみず・たいせい)が5アンダーの好位置で初日を飛び出した。
4バーディ、1ボギーの4アンダーでこの日最後の18番パー5を迎えた。
「ダフってミスショット」と、2オンはしそこねたが、手前から2.5メートルに寄せたバーディチャンスは打つ直前に、」グリーンサイドのスコアボードを確認し、「これを入れたら単独首位(終了時点)だ」と、狙い通りにカップ2個分ほど曲がったという難解なフックラインを読み切った。
「今日は風も強いし、天気も良くない中で、4アンダーを目標にしていたけど最後、入れられたのは嬉しかった」と、おまけの1打に喜んだ。
初シードで迎えた今季、かつてのルームメイトの桂川の活躍を横目に、ショットの不振に悩んだ序盤。
「昔は思い切って振れていたし、飛んで曲がらなかった」と評する学生時代のスイング動画と今を見比べてみるなど改善を図ったが、「どれだけ練習してもよくならない…」。
自分に業を煮やして試合が空いた7月の長い夏休みに強制休暇を断行。
クラブをいっさい握らない3日間を作ってリフレッシュを図った。
「3日もゴルフをしなかったのは初めて。かなり勇気が要りましたけど、散歩したり、トレーニングをしたり、一人暮らしをしているので料理をしたり」。
食材は、昨秋からスポンサー契約を結んだスーパーマーケットの「ロピア」でお得に調達。
ネットのレシピを参考に、「唐揚げとか、生姜焼きとか。調味料は多めにしたりとか」と厨房で五感をフル回転することで、ゴルフにも良いひらめきが。
「重心をつま先寄りにしているのがよくないんじゃないか、と。重心を以前のかかと体重に戻したことで、抜けがよくなりライン出しもしやすくなった」とスイングのさじ加減も奏功し、迷いから抜け出せた。
2週前の「日本プロゴルフ選手権大会」で大学先輩の堀川未来夢が優勝。
コース近くの日大三島寮で過ごした清水も非常に気合いが入っていたが、プレー中の体調不良で初日に棄権。
コロナの検査は陰性だったが、「ホテルで夜暑くて…クーラーガンガンで寝ちゃったのがよくなかったかな」と、反省。
堀川の逃げ切り優勝をテレビで応援しながら「自分は試合に出る以前の問題。相当、悔しかったので。体調管理もプロの仕事」と、肝に銘じて出直してきた。
「早く勝ちたい気持ちと、PGA(米ツアー)にも行きたいですし、いま凄いムズムズしている感じがあります。とにかくあと3日。1打1打に集中して頑張りたい」。
ゴルフ男子の腕もうずうずしている。