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Shinhan Donghae Open 2022

忍びの里で日本勢の最上位。古川雄大「報われるまで努力するしか」

忍びの聖地で、初Vのチャンスを伺う。
プロ3季目の古川雄大(ふるかわ・ゆうき)が7バーディ、1ボギーの「65」。初日6アンダーで日本勢最上位の4位タイにつけた。



高低差のあるコースで今週、契約メーカー「ミズノ」に用意してもらったマッスルバックの後継モデルが距離感バツグン。

「今までは7番アイアンぐらいまでしかイメージが出なかったが、トラックマンで測ったら、4、5番まで距離感のイメージが出るようになった。今日も自信を持ってラウンドできた」と、チャンスを量産。


「パターの調子も悪くない」。
今季序盤は入れあぐねたが、5月に左足首の靱帯損傷で、試合に出られなくなった時間を有効活用。

「パターができる状態になった時に、いろんな施設を回って数値を取ったが数値は悪くない。立った時の気持ちの悪さは目線の問題ではないか」。試行錯誤で原因をつきとめられた。

「克服できた」と、6番や16番では共に7メートルと、距離のあるバーディトライも決まり、13番では寄せワンの1.5メートルもしっかり獲れた。


「アプローチで上手くしのげたりとそれまではルンルン」と、ボギーなしで迎えた18番では「花道からボギー。最後に下手なところが出た」と、反省しながら首位と3差の好発進した。


「まずまずのスタートを切っても、終われば20位くらい」と目下、尻すぼみが24歳の悩みの種だ。

QT56番目で参戦した昨年の「日本ゴルフツアー選手権」で自己最高の2位。賞金ランク30位で初シード入りを果たしたが、無念の失速も数多い。


同年の「フジサンケイクラシック」は3位から45位に。
「パナソニックオープン」では4位から39位に。
「日本オープン」は4位から18位に。


年が変わって今年4月の「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」では1位から21位。
そして2週前の「Sansan KBCオーガスタ」は2位からまた21位へ。


同大会では22歳の河本力が勝ち、先週の「フジサンケイクラシック」は23歳の大西魁斗が2週続けて初優勝を達成し、「僕も負けてられない。焦りもある」と、焦燥感が加速する。


「自分には持ってない何かを持って子たち。僕じゃ勝てないのか、と思わせられる。苦しい時期」と、自覚する。


「でも、それをプレーに持ち込むのはよくない。ゴルフの悩みは、ゴルフの成績でしか解消されない。報われるまでやるしかない」。
気落ちをこらえて鍛錬に励む。


韓国と亜細亜と日本の3共催は格好の学び場。
招待選手で米3勝のキム・シウは、いつもスイング動画で参考にしている一人といい、「一緒に回りたい」と直接対決を所望。心をかき立てる。


会場のKOMAカントリークラブは、三重との県境に位置し、今週は伊賀上野に宿泊。
近くで「忍者の里」の看板を見つけて気持ちもアガった。
「忍者はどこかな? 探しているけどなかなかいない」。
忍びの里で、初Vチャンスも見逃さない。

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