背の高い無数の松が隔てる難コースで「きょう、林に入れたのは1ホールだけ」と、この日最後の18番も「フェアウェイにしっかり打てたので、バーディ獲りたいな」。
エッジまで250ヤードの2打目は「バウンドしたのが見えたので」と、2オンを確信しながらかなりいい表情で見送ったが実際、行ってみたら「バウンドしたのは手前でした。ちょっと恥ずかしかった」と、右側のバンカーに入っていたボールに照れ笑い。
でも、そこからピン奥1.5メートル強に寄せてバーディで締めくくれた。
どの年かは定かでないが、2006年に連覇を達成したタイガー・ウッズをわざわざ兵庫県宝塚市の自宅から、家族と観戦に駆けつけたのは小学時代。
練習ラウンドから密着し、大混雑に紛れて差し出した帽子をウッズが掴んでサインをして返してくれたという。
「今も実家に飾ってあります」と、忘れられない貴重な思い出。
「そこで自分も勝てるって…凄いですよね」と想像しただけで、感動で震えてしまいそうだが大会はまだ2日目だ。
「優勝は意識しない」と戒めた。
自身初の最終組を経験した今年6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」は、スポンサーと自身の名字を並べる絶好の初Vを夢見たが、最終日に「71」と伸ばせず8位に沈んだ。
「あのときは、優勝したいというのが出てしまった。3日目4日目と気持ちを作っていったが、バック9で疲れて空回りした」と、今も反省する。
「あの経験を生かして結果、優勝なら最高ですね」。
まずは平常心で週末に入ることが課題だ。